トップページ > CAL研究会:NEWS |
智頭石油(鳥取県智頭町、米井哲郎社長、出光系)は鳥取県内で初となる年中無休・24時間営業の総合カーライフサービス拠点「鳥取雲山店」を新設、7日午前0時から営業を開始した。
所在地は鳥取市雲山210-4。鳥取市中心部の南東、国道323号沿いに立地。
敷地面積は約2700平方メートル。建物は整備エリアと新・中古車ショールームとサービスルームから成り、整備エリアにはフェラーリ社が使用しているイタリア・スパネージ社のジグ式フレーム修正機や3D計測器、水性塗料を使う塗装室を設置。サービスルームには複数の損害保険・生命保険の商品を取り扱う「保険キャンパス鳥取支店」を設けた。
24時間カーライフサービス拠点のノウハウを提供するボランタリーチェーンTMコーポレーション(石川県金沢市、室谷眞一社長)に加盟。
スタッフ12名で運営。整備士は8人で3交代制。ロードサービスや修理に24時間従事する。
広澤誠店長は「初めての試みで不安はあるものの、お客さまが車で困ったときに思い浮かべる店になるよう頑張りたい」と抱負を語った。
6日にホテルニューオータニ鳥取(鳥取県鳥取市)で事業説明会を開催。
米井社長は「お客様の『困った』に即対応できる当店がオープンし大きな使命感と共に喜びも感じている。これまでワンストップで修理、鈑金、レンタカー、車検、保険などが行える施設は鳥取にはなかった。鳥取は今日から変わる。お客様に安心して車に乗ってもらいたい」とあいさつ。
スタッフに対しては24時間年中無休の仕事は初めて。不安だと思うがお客様のことを思って頑張ってほしい」と激励した。
来賓として出席した福島弘之出光興産中国第2販売支店長は「智頭石油さんは全国で模範となる実績を残されている。早くから車検や車販に取り組み業界のリーダーとして活躍する先進性に感服している」と祝辞を述べた。
智頭石油が加盟しているCAL研究会の三浦忠良三浦石油社長は「お客様に『困ったときは智頭石油さん』と言われることを目標に成長してこられた。どうか良い手本となるよう頑張っていただきたい」と述べ、5本締めで雲山店の成功を祈念した。
TMコーポレーションの室谷社長が24時間カーケアサービスの取り組みを説明した。
鳥取県東部でガソリンスタンドなどを展開する「智頭石油」(本社・智頭町智頭、米井哲郎社長)が7日、車の救援整備など365日24時間体制で総合的なカーライフサービスを提供する拠点を鳥取市雲山にオープンした。
全国展開するボランタリーチェーン「TMコーポレーション」のノウハウを導入した車のアフターマーケットに関わるサービス拠点は、中国・四国地方初。
オープンした「TMコーポレーション鳥取雲山店」は万が一のロードサービスや鈑金塗装、レンタカー、保険(生命、損害)、車検などにワンストップで対応。24時間営業スタイルを導入することで顧客の開拓、固定につなげる。
専門の整備工場を設けることで、鈑金塗装事業にも本格的に進出。フェラーリ社が指定するイタリア・スパネージ社のフレーム修正機など最新鋭の設備を置いた。
9人のスタッフが交代で24時間待機し、サービスを提供する。同店の渋谷正俊プロジェクトマネージャー(50)は「事故に遭い、困った状況を解消する点において地域貢献度の高い事業でもある。利用者から支持され、会社としても発展していきたい」と話している。
「11、12の両日、鳥取県鳥取市のとりぎん文化センターと鳥取県庁で「EV・PHVフェスティバルin鳥取」(主催者・経済通産省、鳥取県、次世代自動車振興センター)が開催された。智頭石油(鳥取県智頭町、米井哲郎社長、出光系)は会場にブースを出展したほか、米井社長がシンポジウム(「EV・PHVタウンシンポジウムIN鳥取」)に出席し、同社のカーシェアリングの取り組みを紹介した。
シンポジウムのテーマは「EV・PHVカーシェアリングと次世代エコツーリズム」
米井社長は基調講演で「平成22年に当社が所属するCAL研究会のカーシェアシステムを開発し、EVを平日は鳥取県の公用車として、土曜日曜は一般向けカーシェアとして活用する事業を始めた」と説明。当初は認知度が上がらなかった苦労話を披露。
「今年7月に人気のBMWi3とアウトランダーを1台ずつ購入し、広告塔としてPRした。すると、口コミで評判になり大盛況になった。現在はi3をもう1台増やしている」とPRの大切さを語った。
現在は同社の全SSに充電設備を設置。「ガソリンを売る業者として逆行しているかも知れないが将来的には『クルマの文化』を提案する場として発展させていきたい」と締めくくった。
講演終了後、パネルディスカッションを実施。モータージャーナリストの川端由美氏がコーディネーターを務め、米井社長のほか、日本EVクラブの石川響子氏、鳥取県生活環境部の中山貴雄部長、パーク24会員事業開発部の間地信夫部長がパネリストとして参加した。
米井社長は「カーシェアは本来人口密集地で大量に配置するのが基本。鳥取県は公共交通機関が充実していないが駐車場が多い。やりようによっては何とかなる。観光と連動したEVのレンタカー事業にも取り組んでいる。乗り捨て型のワンウェイトリップの取り組みが今後の課題。スマートフォンを使って予約不要でストレスなく車が使えるシステムを考えている」と答えた。
そのほかシンポジウムでは、関東三菱自動車販売営業推進本部EV推進部の内田充部長が「三菱アウトランダープラグインハイブリッドEVの魅力」のテーマで講演した。
智頭石油のブースでは、EVを電源として地鶏を調理し来場者に提供。カーシェアの会員募集も行った。同社が実際にカーシェアで使用しているEVの展示もあり、注目を集めていた。
トヨタ、ホンダ、三菱、日産の各メーカーもEV・PHVを展示し、試乗会を行った。
12日は鳥取県庁と岡山県倉敷市のアイビースクエアを走る「中国横断EVエコドライブグランプリ」が開催された。
電気自動車(EV)のーシェアリングサービスなどを手掛けている智頭石油(鳥取県智頭町)は、長距離走行が可能なハイブリッド電気自動車のカーシェアサービスを始めた。電池走行を基本に発電用エンジンを搭載した車2台を導入。鳥取と関西の往復など、長距離利用者の開拓を狙う。
導入したのはBMWの電気自動車「i3」と、三菱自動車のプラグインハイブリッド電気自動車「アウトランダー」。15分200円を基本に6時間3,000、12時間3,500円と格安レンタカー並みの料金に抑えた。
2台とも電池が不足すると搭載した発電用エンジンから給電する仕組みを備えており、250~500キロの走行が可能という。BMWと三菱自動車によると、それぞれの車とも「カーシェアリング利用は初めてではないか」としている。
智頭石油の米井哲郎社長は「人気の車種なので試乗利用も想定している」と話している。
レンタカー事業を展開する智頭石油(本社・智頭町智頭、米井哲郎社長)は、自動車を共同で使うカーシェアリング事業に最新の電気自動車(EV)を加え2日、鳥取冨安1丁目の同社鳥取本社で開始式を行った。
新たに導入した車両は三菱アウトランダーPHEVトBMWi-3レンジ・エクステンダーの2台。
開始式には、米井社長をはじめ、深沢義彦烏取市長、スペシャルゲストとしてガイナーレ鳥取の岡野雅行ゼネラルマネージャー(GM)ら約50人が出席。米井社長が「JR駅周辺でいろいろな電気自動車に乗れる所は鳥取しかない。ぜひ乗って新しいライフスタイルを体験してほしい」とあいさつし、導入車両をお披露目した。
米井社長から会員カードを贈られた岡野GMは「ガイナーレでも利用したい」と笑顔で話していた。
CAL研究会は4月18、19日の両日、大阪市東淀川区の大阪丸ビル新館で研究会を開催した。
18日のテーマは「オートリースの協力推進」。CAL車楽が新たに推進する大型商品「新車あげます7(セブン)」について、開発の意図と事業の進め方の説明が行われた。
初めに同研究会事務局の生川正洋氏が基調講演。「SSはとうたの時代。甘い楽観主義で逃げることは許されない。生き残るためにはSSから〝CSS〟への進化が求められる。〝C〟はカーライフ、コミュニケーション、コミュニティー。SSはカーライフを中心に顧客とのコミュニケーションを重視する地域のセンターに変わらなければならない」と強調。
同研究会ではこれまで数多くのTCS(トータル・カー・サービス)商品に取り組み、その中心になる車販は、中古車から始まり新車、さらにオートリースへと発展している流れを概説。
オートリースは「車を売る」のではなく「車を利用する仕組みを売る」商品なので、SSで取り扱う適性があり、SSにとってメリットが大きいというよりもSSの車販の形そのものを変える商品で、同時にCALのオリジナリティを発揮できると述べた。
「われわれが考えているオートリースはこれまでとはまったく違うCAL独自のもの。『新車あげます7』は、これまで法人が対象だったリースを個人にも一挙に拡大できる商品である上、CALだけが可能という独自性を持っている。オートリースの専業大手等が同じような仕組みを考えたとしても、フランチャイズ的に取り組むとどうしても価格が高くなり、SSへの利益配分は少なくなる。またこれを実現するためには根本的でかつ先進的な取り組みが求められるが、そのような事業者には指導能力がない。つまりSS自身が主体性を持つ取り組みをしない限り、事業として成功することはできない」。
さらに、定額、低価格に加えカーケアや保険のサービスを併せて提供できるオートリースが、高齢化社会が進行すると共に女性のドライバーの比率が高くなる個人のマーケットにも、アベノミクスの恩恵を十分に受けていない中小企業のマーケットにも適していると説明。
「一方オートリースにはかつて経験したことのない高い壁が立ちふさがっている。マーケットの側から見ると、オートリースに対する偏見に基づく抵抗とSSに対する信頼の無さ。SSの側から見ると、信頼に結びつかないサービス体制、古びてしまった組織、受身の営業姿勢など」と指摘、経営理念やサービス・コンセプトを見直し、事業化を阻む要因を取り除く必要があると述べた。
続いて山下石油(京都府南丹市)の山下真司社長と智頭石油(鳥取県智頭町)の米内哲郎社長がリースの基礎から販売の実務について説明した。
19日は、吉田商事(京都市伏見区)の吉田隆社長が「新店舗への挑戦と未来戦略」、三浦石油(大阪府富田林市)の三浦忠良社長が「中古車の大量展示で垂直上昇する車販事業」と題してそれぞれ講演。
吉田商事は昨年12月、伏見堀川営業所(京都市伏見区)を改装。吉田社長は「地下タンクの問題、中核SSへの補助金、隣接地を購入していたこと、周辺の他社SSがすべてセルフ化していたことなど、さまざまな条件が重なり、改装を決めた」と振り返った。
ランチェスターの「弱者の戦略」を例に引き「中小企業は弱者。大手資本と同じことをやっていては勝負にならない。セルフにすれば一時的に数量は伸びるだろう。しかし、20年、30年後に燃料油需要が激減する中、セルフで大手と同じ土俵で顧客の奪い合いをやったとしたら負ける。あえてセルフにはせずフルサービスにした」と力を込めた。
従来から多い法人客に加え、高齢者と女性を顧客の中心として設定。オイル、タイヤから車検、車販レンタカーなどカーケア商品全般を取り扱うほか、サービスルームにベーカリー(他社運営)を併設。ベーカリーは店内に釜を設置して製造直売。食パンやフランスパンなど一部を除き、100円(消費税別)均一で提供。「ベーカリーを併設したことで話題性もできた。SSとの相乗的効果をさらに図るようにして、収益力を強化したい」と語った。
三浦石油は、平成17年に車販事業を開始。当初無在庫販売で月3、4台の実績だったが、「SSで車を買う人は、車そのものにそれほどこだわりを持っているわけではない。極論すれば、顔見知りのスタッフがすすめる車なら何でもいい」(三浦社長)ということで在庫を置くようにすると顧客への訴求力が向上し月8台ペースに上昇。「在庫の台数を増やすと、それに比例して販売数も増えるようになった」。
昨年4月、SSの近くに「三浦石油+α」の名称で車販専用店舗を開設。「女性と高齢者がターゲットというコンセプトはずらさず、在庫は軽自動車を中心に約50台を確保。価格は398,000円均一」(三浦社長)。新鮮な手法が功を奏し、販売台数は右肩上がりとなっている。
「このほど指定工場を取得し休日も作業できるようになった。車を通じてお客様のカーライフをサポートできる拠点として頑張っていきたい」(同)。
山陰両県でガソリンスタンドやレンタカーなどを手掛ける鳥取県智頭町の智頭石油(米井哲郎社長)は、県内で初の「カーシェアリング」事業を鳥取市でスタートさせた。同社は、電気自動車(EV)の台数を大幅に増やして事業の拡大を目指す。
カーシェアリングは車を共有して、運転したいときだけに利用。駐車場や税金などの維持費がかからないメリットがある。島根県でも事業展開した企業があったが、現在は撤退したという。
今回、カーシェアリングの第1号ステーションになったのは、同市若葉台北の介護施設「ディサービスあらいぶ」から借りた駐車場。充電施設と軽の電気自動車1台を配備した。
利用料金は15分200円、6時間3,000円、半日3,500円、1日4,300円。入会金1,500円と月会費1,000円が必要。携帯電話、スマートフォンなどで予約、ドアの施錠が解除できる。
智頭石油は年度内に、JR鳥取駅近くなど県内約30カ所にカーシェアリングステーションの開設を計画。県の「とっとりEVカーシェア推進補助金」から、3年間で計約600万円の助成を受ける。
設立10周年を迎えたCAL研究会は17、18日の2日間、京都市伏見区の吉田商事本社で「この10年から次の10年へ」をテーマに研修会を開催した。SS経営者やスタッフなど約70人が参加した。
LCLの生川正洋取締役は10年間を振り返り、「CALはトータルカーサービス(TCS)に特化して先頭を走ってきた。次の10年も変わらない姿勢で行く」とした上で「利益集団でなく非営利で、ボランティアでもない不思議な組織は例がない。各会員の声をひとつずつ丁寧に拾ってきた成果が10年の歴史を作った」と述べた。
現政権の円安、株高を誘致する政策については「経済成長の基盤となるものかどうか、2、3年経てからでないと判断できない。経済は政治主導でうまくいくものではない」と戒めた。
10年前と現在の社会情勢を比較し「大きな違いは、東日本大震災に代表される地球活動の活発化に加え、中国や韓国との国境問題が顕在化したことと社会不安の増大や高齢化の進展による市場のさらなる成熟化」と指摘。
さらに「SS数は、次の10年で元売子会社のSSが1万、特約店が1万、合わせて2万SSにまで縮小していくだろう」と予測。「特約店は自らの収入源をもたないと生き残れない時代。自立したSS運営で顧客満足度を徹底して高めるべきだ」との見解を示した。
智頭石油の米井哲郎社長は「SSを残すために、反対されながらも常に新しいことに挑戦した10年だった。これからも良い例があれば真似るという姿勢で動き続ける」と振り返った。今後の展開について「8月ごろにレンタカーとカーシェアーを融合した新しいサービスを開始し、SS活性化の商材としたい」と述べた。
続けて「ハードよりも人材などのソフトにお金をかけることが経営では大事なこと。SSに来店するすべての顧客のニーズに対応できるようにすべきだ」として「顧客にさまざまな情報を提供することが、密接な関係を持てる絶好の機会。サービスも地域で最初にやれば、顧客アプローチに効果がある」と語った。
東浦石油の西川光子社長は「CAL研究会で学んだこと、考えたこと」と題して講演。研究会に入り「SSには将来がないと考えていたのに立つ位置を変えると物事の見え方も変わることを教わった」と振り返った。
レンタカーの事業化の苦労やエピソードについて話しながら「CALは入会すれば良いというものではない。良くなるのも悪くなるのも自分次第。私の場合、入会して、世界が広がった。こうした集まりで話を聞くだけでも、モチベーションが上がる。CALはパワースポットに似ている」と述べた。
鳥取、島根両県でガソリンスタンドとレンタカー事業を展開する智頭石油(米井哲郎社)は15日、鳥取市がスマートグリッドタウン実証事業を行っている同市若葉台北6丁目で鳥取県内初となる電気自動車(EV)カーシェアリングを始め、開所式を行った。
カーシェアリングは車の共同利用システムで、車の購入や維持管理の必要がないなどのメリットがある。
三菱自動車の「アイミーブ」1台を利用。24時間貸し出し可能で、会員登録や利用予約はパソコンや携帯電話からできる。利用料金は15分200円。6時間3,000円などのパック料金もある。利用者は地域住民や鳥取環境大学の学生などを見込んでいる。
開所式では、米井社長が「車社会は将来EV,水素自動車へと変わる。あらゆるオートライフが提案できる会社に進化しなければ」と語った。
同事業は県の「とっとりEVカーシェアリング推進補助金」を活用。同社は、中心市街地でのビジネス利用のニーズを探りながら本年度中にEVを30台に増やしたい考え。
県内でガソリンスタンドを経営する智頭石油(智頭町智頭、米井哲郎社長)は15日、鳥取市の若葉台地区で電気自動車(EV)を使ったカーシェアリング事業を始めた。利用者が自動車を共同で使うカーシェアリングは県内で初めて。15分200円の価格設定で、周辺の住民や学生の利用を狙う
車両は、同市若葉台北6の通所介護施設「あらいぶ」の駐車場に三菱自動車の軽乗用車「i-MiEV(アイミーブ)」(4人乗り)1台を設置。インターネット上で予約さえすれば、24時間いつでも利用できる。充電設備は、鳥取市の「スマート・グリッド・タウン実証事業」で設置された同施設の太陽光発電で作られた電気を利用している。
利用には、同社のホームページで会員登録が必要。入会金は当面無料で利用料は月額1,000円(車の利用料に充当可)。利用時間に応じたパック料金もあり、▽6時間3,000円 ▽12時間3,500円 ▽24時間4,300円。
この日、開始式が同所で開かれ、米井社長は「カーシェアリングを毎週末だけ利用するならば、(自家用車より)安く抑えられる」と話していた。同事業は、県が公募した「EVカーシェア推進事業」に採択され、3年間で600万円の補助を受ける。問い合わせは同社(0120・770・745)。
CAL研究会は16日、京都市伏見区の吉田商事本社で同会が展開している「CALリース」についての研修会を開催した。SSの経営者やスタッフなど55人が参加、カーリースへの関心の高さをうかがわせた。
冒頭、吉田商事の吉田隆社長が「カーリースはディーラーに勝ることができるSS業界にとって良いサービスだ。潜在需要が見込める商材に力を入れて取り組んでほしい」とあいさつ。
続いて智頭石油の米井哲朗社長は「CALのオールインワンのシステムは、車のある生活には必要。将来的には C to C の事業にしていきたい」と今後の展開を語った。
研修会は先月行われた鳥取県での実践研修の内容を補足するプログラム。山下石油の山下真司社長が講師を務め、カーリース事業の重要項目であるリース期間終了後の残価や見積りについて話した。
既存のカーリースは、期間満了後の買い取り価格である残価が明確でないことに触れ、新車販売システム「車楽」のシステムを使ったリースの場合、残価がわかりやすいなど、消費者の利点が大きいことを説明した。
カーディーラーの新車販売時のメンテナンスパックについては「入り口で油外商品が売られるワンストップ型のサービスが業界の流れになっている」と説明。さらに「リースは、ディーラーがまだ力を入れていない領域。SSの対応力や気軽さ、営業時間の長さなどの利点を活かし、チャンスがある分野で挑戦してほしい」と話した。
TCS(トータル・カーライフ・サービス)支援システムを開発するCAL研究会は、4月からカービジネスの集大成ともいえるカーリース事業に「CALリース」として本格参入する。発表・説明会を3日間、鳥取市内などで開催した。
全国から約60人のSS経営者・幹部が参加した初日は、生川正洋氏(LCL役員)がまずオートリース(オートリース会社が企業や個人の希望する自動車を購入し貸し出すサービス)の現状を解説。そのうえでCALリースと通常リースの違いなど仕組みや特徴を詳しく説明した。
国内の保有台数7600万台に占めるカーリースの場合は、法人大口(100台以上)200万台の75%(150万台)、同中口(10―100台)600万台の18%(110万)、小口(1―10台)1700万台の2.4%(40万台)と、小口になるほど低くなっているのが現状。総保有台数の7割弱(5100万台)を占める個人の場合は、0.2%(10万台)と1%にも満たない。
CALリースはこうした小口と個人を切り口に、これまでの「常識」と「価格」を破壊。SSのアイデンティティを生かしてサービスと料金体系を顧客が選択できるようにするのが特徴だ。
生川氏は「衢地(くち=勢力の浸透し合っている所)を抑えた者がその地域の主導権を握る」と強調。収益とマーケット制覇の二つの目的が考えられる場合「思い切ってマーケット制覇に目的を絞る」としたうえで「拙速でもいい、スピードが大切」と明言した。
これまでも車販、車検、自動車保険、メンテナンス商品と立て続けに新機軸を出してきたCAL研究会。カーリースに必要なノウハウはすでに積み上げているが、4月スタートまで2ヶ月足らず。生川氏は「社長からアルバイトまで全社の意識を統一することが必要だ」と促した。
その後、保証受託会社セディナとの手続きを西田政史氏(セディナオートリース大阪営業部課長)が説明した。
翌日のリースの基礎から見積りとシステムの利用・販売の仕方は山下真司氏(山下石油社長)、翌々日のリース販売推進は米井哲朗氏(智頭石油社長)が、それぞれ引き継いだ。
CAL研究会は16、17日の両日、大阪市内で研究会を開催した。テーマは「車販事業のワンランクアップに挑戦しよう」。
冒頭LCL取締役の生川正洋氏が基調講演。
生川氏はオークション衰退の原因として、オークションが公平性を失ってきたことと中古車が売れなくなってきたことと分析。「補助金制度も終了し、うかうかと現状を放置すると車販は尻つぼみになる」と指摘。
SS車販の課題は、基本を勉強し実行に移すこと、マーケットの変化を読み競合他社が手薄な部分に優位性を確立すること、顧客と地域に密着したSSの強みを生かし個人リース、法人リースなど新しい事業分野を開拓することにあると述べた。
その上で「車検、車販、保険はTCS(トータル・カー・サービス)の基本。車検だけでは利益は不十分。車販、保険を手がけさらに鈑金、レンタカー、リースをからめることで確固とした収益基盤が確立する。悠長なことを言っていられる時代ではない。車検を始めたらすぐに車販、保険もスタートするべき」と強調した。
車販を推進するためには社内に統括責任者、車販専任担当者、SSの車販責任者を置き全員参加の組織体制を作る必要があると述べた。「ディーラーやリース業大手に勝つためには責任者がいるのは当たり前。月1回もしくは隔週で車販推進会議を開催し、目標の達成状況、問題点、企画などを具体的に討議し情報を共有させよう」と呼びかけた。
SS車販が成功しない要因として「SSでは車は買わない」と言う人が50%いること、見込み客が不足していること、成約率が低いことの3点をあげ、告知のポイント、販売実績のある客に対する新規客紹介制度など見込み客を増やすテクニック、顧客との関係性を親密化する方法などをレクチャー。
さらに景気低迷に伴う企業の経費削減や、高齢化・車離れによる個人客の市場変化により、今後リース事業のマーケットが成長する可能性に触れ「当研究会は、SSの機能を踏まえた総合力によるメリットを重視し、新車・中古車を扱うCALブランドの独立型リースを実現する」と宣言。
同研究会のリースの特長として挙げたのは、①すべての機能を備えた「総合力」から価格に対する自由度の幅が大きく、従来のリースのメリットに加え車両の維持コストを削減できること、②リースを車販の延長上に位置づけられること、③「SSが主役」の特性を生かしガソリン割引、洗車割引などのサービスが提供できること、④地域で営業する特性を生かし来店客・地域客を対象に「車両購入時」を意識せず折衝できることの4点。
来年2月に実務研修を実施し、同4月から「アタック・キャンペーン」を開始すると発表した。
―地域アイドル起用してPR―
米井哲郎智頭石油社長は、同社のTCSと車販の取り組み、次世代SS事業、カーリースの法人営業などの実践報告を行った。
鳥取県内に本社と営業拠点を置く同社は、経済産業省資源エネルギー庁給油所次世代対応支援事業の一環として、鳥取県鳥取市、鳥取大学と共同で「鳥取式EVシェアリング」の事業化を実現(事業は岡田商店と共同で運営)。
車両価格の高さと充電スポットの少なさが、EV普及が広がらない要因とされているが、このたびの事業ではEVのレンタル価格を格安レンタカー並み(12時間の場合、料金は2,500円)に設定。車内には鳥取県内の充電スポットを瞬時に表示するカーナビを搭載。「お客さまがEV借り受けを躊躇する理由がなくなった」(米井社長)。
事業化に際し、鳥取の地域アイドル「ハニー・ジュエル」を起用したテレビ・ラジオCMを放送するなど、工夫を凝らして告知に努めている。
米井社長は「SSが今後飛躍するための実証実験。時代の最先端にたって挑戦する」と決意表明。
そのほか、山下真司山下石油社長が「環境変化の中、車販はどう取り組むか」というテーマで講演。瀧上誠二ホームセンターセブン常務と目見田純也目見田商事大将(社長)が実践成功例を紹介した。
CAL研究会は16-17日、大阪市内で「車販事業のワンランクアップに挑戦しよう!」を開催し、SS車販収益の向上策などを探った。当日は西日本各地から関係者多数がつめかけた。
16日はCAL研究会の生川正洋氏が補助金制度の終焉、エコカー・EV(電気自動車)台頭によるマーケットの二極化、オークション衰退などによる車販チャンネルの変化など、逆風下での車販事業見直しのポイントを説明。①車販の基本を見据え実行に移す、②マーケットの変化を読みライバルが手薄な部分でSSの優位性を確立する、③顧客と地域に密着したSSの強みを生かし、個人リースや法人リースなどを開拓する―を挙げ、それぞれ取り組むべき課題などを示した。
そのなかで「車販事業の再構築では、まず車販の基本の見直し」とし、CAL車販の共通原則の①全員参加型方式(組織体制整備、研修充実、評価制度)、②SSの特徴を生かした車販(新車中古車の販売)、③トータル・カーライフ・サービスとの連携(車検時の自動車保険販売)―などの再確認を促した。
生川氏は「車販が安定軌道に乗らない理由は、有望客が足りない、見込み客の不足、成約率が低いなどが理由だ。見込み客増加には車検と保険との連携や車販売客への紹介依頼、成約率を高めるには顧客との関係親密化が必要。見込み客と成約率向上には、行動計画の策定が重要だ」とした。
引き続き「多角的に収益を上げる車販実践編」について、智頭石油の米井哲郎社長が説明した。
17日は「環境変化のなか車販はどう取り組むか」を山下石油の山下真司社長が講演し、瀧上誠二氏(ホームセンターセブン常務)と目見田純也氏(目見田商事大将)が、車販に車楽システムで実績を上げる実践事例を紹介した。
CAL研究会は21日、京都市伏見区の吉田商事本社で研究会を開催した。テーマは「リースによる法人市場の開拓と法人営業ができる人材の育成」。SSに蓄積したTCS(トータル・カー・サービス)のノウハウやSSならではの特徴を生かし地域に広がる法人マーケットに営業展開する方法を討議した。
同研究会事務局の生川正洋LCL取締役は「石油製品の需要は予想よりも早く減るだろう。減ってしまってから他の事業を本格展開しようと思っても遅い。体力があるうちにわれわれしかできないリース事業を始め、車検も含めて受注する仕組みを作ろう」と呼びかけた。
続けて「法人営業は個人営業と手法が異なるので難しいが、大マーケットなのでこれを見逃す手はない」と述べ、法人担当の社員教育がポイントと指摘した。
米井哲郎智頭石油社長が「車検を拡大するために法人市場でリースをどう開拓するか」と題して講演。SSの法人市場は未開拓であるため、参入すれば新たな成長が期待できることを踏まえ「カーケアを取り扱うSSは、リース事業に必要な技術をすべて身につけている。管理車両の台数を増やせば将来のTCS(トータル・カー・サービス)を受注できる」と強調。
景気低迷の中、企業の車両維持コスト見直しで、リースマーケットには追い風が吹いているが「大手のリース事業者はもっぱら大口・中口の法人を対象としており、保有台数30台未満の小口法人の普及はこれから。そこにわれわれのような地場店にも食い込む余地がある」と述べ、智頭石油で先行して取り組んでいる実例を具体的な数字を挙げて説明した。
ガソリンスタンドなどを経営する智頭石油(智頭町智頭、米井哲郎社長)と岡田商店(米子市上福原、岡田輝昭社長)は3日、鳥取市や鳥取大のサポートを受け、電気自動車(EV)の格安レンタル事業の実証実験を始めた。鳥取市役所で竹内功市長など関係者約80人が集まり、お披露目セレモニーが開かれ、米井社長は「ガソリンスタンドが次なる舞台に飛躍する実証実験です」とあいさつした。
実証実験は経済産業省の給油所次世代化対応支援事業に採択された。補助金6,600万円をレンタルに使うEVのリース代や宣伝費用に充て、4年間実験を続ける。
貸し出しは鳥取市内の6店舗と米子市内の4店舗。普通乗用車と軽乗用車があり、計10台をともに12時間2,500円、24時間3,300円で貸し出す。同時に鳥取市内で製造されている電動バイク計5台も貸し出す。
鳥取市はEVの駐車場として市営片原駐車場(同市片原2)を提供。鳥取大は工学部教授が考案したPR効果を測定する数理モデルを活用し、事業の宣伝や調査、分析を手伝う。
智頭石油は09年から岡田商店と、自社工場で整備した中古車を貸し出す格安レンタカー事業を展開している。大手レンタカー会社の約半額で借りられる点が好評で、現在約100台のレンタカーを保有している。
将来のEV普及を見越し、10年からは県と連携し、EV3台を平日は公用車として使用するとともに、休日は一般に1時間2,500円で貸し出す官民カーシェアリングを実施。だが、EVは▽ガソリン車の格安レンタカーと比べ割高▽休日に限定される▽電池切れの不安がある--などから一般の利用は進まなかった。
今回の実証実験では、EVのレンタル料金を同社の格安レンタカーと同価格に設定。県内50カ所以上に増えたEVの充電施設をカーナビで案内し、電池切れの不安も解消する。
米井社長は「EVは音が静かで、ガソリン車以上にパワーがある。ガソリン車と同等の人気を得たい」と話している。問い合わせは0120・772・994。
鳥取県を中心に給油所を展開する智頭石油(鳥取県智頭町、米井哲郎社長)は同業の岡田商店(同米子市、岡田輝昭社長)と組んで10月3日から、県内で低料金の電気自動車(EV)レンタカーサービスを始める。料金を格安レンタカー並みに設定し、需要を開拓する。環境意識の高まりで注目されるEVの活用により、レンタカー事業を強化する。
サービスはインターネット、フリーダイヤルなどで受け付ける。EVは智頭石油の6ヵ所と、岡田商店の米子の4ヵ所の給油所で貸し出す。日産自動車の「リーフ」、三菱自動車の「アイ・ミーブ」と「ミニキャブ・ミーブ」の計10台を使う。
料金は格安レンタカーと同程度の12時間2,500円、24時間3,300円に設定する。車には県内に約50ヵ所あるEVの充電施設を案内するカーナビゲーションシステムを搭載し、「電池切れの不安を解消する」(智頭石油)。稼働率は70%程度を見込む。利用が多ければ車両台数や扱い給油所を増やすことも検討する。
サービスは経済産業省の「給油所次世代化対応支援事業」として実施し、補助金をEVのリース費用や宣伝広告費などに充てる。鳥取市が市営駐車場を提供するほか、鳥取大学がマーケティング活動を支援するなど産官学が連携してサービスを展開し、地域活性化につなげる。
智頭石油は2009年から中古車を利用した低料金のレンタカーサービスを手掛けている。現在の保有台数は約100台。10年からはEVを平日に鳥取県に公用車として貸し出し、週末には一般向けにレンタカーとして活用してきた。
しかし、「一般向けは週末限定のうえ、料金が12時間3,900円と割高なこともあって利用が進まない」(同社)。このため、サービス料金を2500円に引き下げ利用者促進を図る。
EVは環境意識の高まりを背景に、今後、価格の低下や充電設備の増加などが見込まれる。支援事業は2016年9月末までだが、智頭石油は期間中の利用実績を見たうえでサービスを継続していきたい考えだ。
ガソリンスタンド経営の(株)永惣(安来市安来町、永井哲也社長)はトヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」を外部電源から充電できるプラグインハイブリッド(PHV)車に改造する業務を始めた。ガソリン消費量が少なくなることから、環境に関心が高い既存のユーザーの重要があるとみている。
ハイブリッド車はガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせることで、燃料効率を高める構造。改造は自動車後部のスペアタイヤが入っている空間に4キロワットの充電池システムと、外部電源取り込み口を車体に設置する。4キロワットの容量で約40キロの走行が可能で、充電がなくなれば、通常のハイブリッド車として走行する。システムや改造技術は東京の関連部品企業などから供給を受ける
家庭用の100ボルトで5~6時間でフル充電でき、深夜電力を使えば1回の充電コストは50円以下という。また、直流を交流に交換する別売りのインバーターを設置すれば、災害時などの非常用電源として家庭で半日分の電力が賄える。
改造できるプリウスは2003年9月以降の販売車。費用は取り付け費用を含め約58万円。永惣はPHVに改造したプリウス1台をレンタカーを兼ねた見本として導入した。
1月末に発売されたプリウスのPHV車は、普通のプリウスより88万円高いが、PHVは45万円の補助金がある。永井社長は「環境にも燃費にも関心が高い既存のプリウスユーザーにPRしていきたい」と狙いを話した。
SS生き残りの道としてTCS(トータル・カーライフ・サービス)の推進を独自の立場から唱えるCAL研究会は2月3日-4日の2日間、吉田商事(京都市)で同研究会を開催する。自動車保険や車販の壁を打ち破るユニークな顧客管理システム「愛車クラブⅢ」をあらためて発表する。
愛車クラブⅢは一般客、車検客、車販客などでグレード化されたカードシステムと、カードから瞬時に顧客情報を読み取りスタッフに伝達する顧客認証システムの二つから構成される。
カードにはグレードに合わせたガソリン割引き、点検無料、オイル交換無料などの特典がつくことから、顧客は来店時に必ずカードを提示。カードリーダーにカードをかざして、読み取った情報をもとに顧客を個人名で呼び、適時かつ適切な提案ができる仕組みだ。
同研究会のリーダーである智頭石油(本社鳥取県智頭町)の米井哲郎社長は「これまでTCSが定着しなかった最大の理由は、顧客とSSの間に信頼関係が築けなかったこと」と指摘。「顧客一人ひとりを個人名で呼び、売るための声かけではなく、安全なカーライフに、必要なことをタイミングよく提案していこうというのが今回の内容だ」と説明する。
同研究会は愛車クラブⅢを中心にして、自動車保険の事業化と車検の高度化を2012年の活動テーマとする方針だ。
フシミヤ商事(キグナス系=本社埼玉県北葛飾郡杉戸町)は、プリウスのPHV(プラグインハイブリッド車)改造事業をスタートする。キャルプラグインハイブリッドシステムを採用しており、大容量リチウムイオン電池(4キロワット)を搭載、20―40キロメートルのEV(電気自動車)走行が可能になる。費用はリチウムイオン電池システム一式で47万2,500円(別途取り付け作業料10万5,000円)。
同社のPHV改造事業は、すでに販売されているHV(ハイブリッド車)のプリウスNHW20型、同ZVW30型が対象。トランク底部の空スペースにリチウムイオン電池を搭載、20型で約20キロメートル、30型で約40キロメートルのEV走行も可能で「近距離通勤や買い物ならばEV機能のみで走行できる」(同社・石塚文伸専務取締役)。また運転席からの切り替え操作で搭載電池を使用せず、通常のHV機能での走行も可能だ。
電池への充電時間は、家庭用コンセント(100ボルト)からで5―6時間、深夜電力使用で1回の充電コストは約50円。改造期間は取り付け作業および陸運支局での検査なども含め1―2日間。また、別売りの100ボルトインバーター(10万5,000円)を使用すれば、リチウムイオン電池を電源に通常の電気製品の使用も可能。東日本大震災のような非常時には電源車として利用できる。
同社では、来年1月からイオンレイクタウン内の直営SSでもPHV改造車を展示、2月をめどに本格的な受注業務を開始する。今年度の受注目標は100台になっているが、来年度以降は月間60台ベースを目標としている。なお1月からは同社が取り扱うCALレンタカーのラインナップにもPHV改造プリウスを加える予定。
PHV改造事業への進出について、石塚専務は「最初はSSとしてHV、PHVに抵抗感もあったが、将来的にガソリン需要の大幅減退は避けられない。ガソリンに依存しないSSづくりを目指すなかで決断した。また、来年発売の新型プリウスが好評であれば、既存のプリウスユーザーに改造ニーズが高まることも期待できる。改造を通じ、車検はじめカーケア分野での顧客開拓も図りたい」と語る。
同社では、今月15日に本社のセルフ杉戸SSでPHVの公開改造作業を行う予定。
CAL研究会は11月24日~26日の3日間、鳥取県鳥取市内で顧客管理システム「愛車クラブⅢ」の研修会を開催した。顧客とSSの間に立って双方の親密な関係構築を促進する同システム運用について知識を深め、高収益体質の企業づくりにまい進する意気込みを示した。
同会事務局の生川正洋氏が同システムの概要を説明。
収益低下、燃料油需要減退、不況の長期化で、SSの経営環境が急速に悪化している現状を改めて強調。「特に地方の経済の悪さは深刻。今の状況が続けばSS経営の黒字化は困難と判断するのが妥当。中小事業者は値下げ競争をやっても持ちこたえられない。資本・体力が底をついては変化に対応できない」と早期の改革を提言。
車関連の油外にチャレンジする事業者は多いが「車検、自動車保険、車販の三つの壁を乗り越えられないケースが多い」と指摘。その理由として顧客の側からは①SSのことを知らない②SSと親しくない③SSを信頼できない、SSの側からは①顧客を知らない②顧客と親しくなる方法がわからない③顧客の情報を得ることができないといった事情があると説明。
したがって顧客との親密な関係づくりが重要と話した。「相互に緊密な関係ができれば顧客のSSへの信頼度が増す。そうすれば顧客から必要な情報が自然に出てくる。その思想のもとに開発されたのが『愛車クラブⅢ』だ」。
「愛車クラブⅢ」の特徴として、双方向主義(顧客、SSの双方から歩み寄りシステムは両者の関係を管理)、人間中心主義「機械が人間の行動の発展を支援)、情報が動態的(変化が情報の本質で常にリフレッシュされる)の三点を述べ、顧客の立場からはカード会員システム、SSの立場からは顧客認証・行動システムとして構成された内容を具体的に説明。
導入する条件としては、トータル・カー・サービスの基盤となる戦略的要請のあるSS、経営者だけではなくマネージャーが本気で取り組むSS、車検目標に挑戦し、さらに自動車保険に取り組もうとしてるSSがふさわしいと想定した。
その上で「車検獲得のライバルはディーラー。ディーラに勝てる戦法を考えなければならない。「愛車クラブⅢ」の技術を活用すれば新しいマーケットが開ける」と締めくくった。
その後、システムの詳細、車検・自動車保険の販売テクニック、導入に際しての準備行動について討議が交わされた。
ガソリンスタンド運営のフシミヤ商事(埼玉県杉戸町、高橋心悟社長)は2012年2月から、ハイブリッド車(HV)を家庭用電源で充電可能なプラグインハイブリッド車(PHV)に改造する事業を始める。国内の同業他社などと電源システムを共同開発。電気モーターによる走行距離を延ばして燃費効率を向上させる。次世代車の普及などで長期的にガソリン需要の落ち込みが予想されるなか、新規事業として育成する。
米国の電池メーカーや鳥取県のガソリンスタンド運営会社などと、4キロワット時の容量を持つリチウム蓄電池と、バッテリーマネジメントシステムを開発した。蓄電池はHVのトランク内に設置。残量がある間は時速55キロメートルまで電池を使って走行する。
【2月から まずプリウス対象】
まずはトヨタ自動車のHV「プリウス」の20型と30型の改造を受け付ける。
フル充電すると30型では電気だけで40キロメートル、20型では25キロメートル走行できる。1回の充電時間は5~6時間。夜間電力を使えば、電気料金は50円程度。電池の寿命は10年程度。別売りの専用機器を使えば増設した電池を非常用電源としても利用できる。合法的な改造で車検でも問題ないという。
改造費用は1台47万円程度の予定。トヨタは来年1月にプリウスPHVを発売するが、価格は320万円以上。すでにプリウスを保有している人に改造サービスを売り込むほか、自社で手掛けるレンタカーサービスでもPHVを活用する。将来はプリウス以外のEVの改造サービスも検討する。
フシミヤ商事は杉戸町と、越谷市のイオンタウンでガソリンスタンドを運営。11年7月期の売上は約9億円。ガソリンの売り上げは年々縮小傾向にあり、レンタカー事業やPHV改造を新たな経営の柱に育てる考えだ。改造事業はネットなどでも受注し、年間60台程度の受注を目指す。
三原産業(JX系=愛知県宇和島市寿町・三原英人社長)はHV(ハイブリッドカー)のプリウスをPHV(プラグインハイブリッドカー)に改造する新事業を開始した。4日、宇和島市内のきさいや広場に改造車を展示・公開した。
EVはCO2を排出せず環境にやさしいが、走行距離が150キロメートルから200キロメートルと短く、急速充電器設置などインフラ整備の課題も残されている。今回、同社が新たに手がける事業は、プリウスの構造には手を加えず、トランクルーム底の収納スペースに4キロワットの大容量リチウム電池を搭載し、一般家庭用の100Vのコンセントから充電できる仕組みでEVとHVの双方の利点を生かしている点が特徴。改造後は家庭用の100Vのコンセントから5~6時間でフル充電でき、電気だけで約40キロメートル走行、その後は通常のHVとして走行できる。1日の走行距離が40キロメートル以下の場合はガソリン給油がほぼ不要になる。1回の充電コストは深夜電力を利用すると50円以下。改造費用はリチウムイオン電池システム一式47万2,500円(工賃10万5千円別)。
さらに改造後は100Vのインバーター(定価10万5,000円)を取り付けると予備電源として活用でき、災害時に非常用電源として使用することも可能。将来スマートグリッド(次世代送信網)の一翼としての役割も期待される。
改造はプリウス20型、30型いずれも改造可能で、同社では直営全店で受け付けている。改造車はCALレンタカーのラインナップにも加え、来年からレンタルも開始する予定。
愛媛県内でガソリンスタンド(GS)を展開する三原産業(愛媛県宇和島市、三原英人社長)はハイブリッド車を家庭で充電できるプラグインハイブリッド車に改造する事業に乗り出す。GSで申込みを受け、県内2カ所の整備工場で改造する。GSの競争は激しさを増している。多角化を進め、ガソリンなど燃料油の販売に依存しない経営体質をつくる。
改造は当面、トヨタ自動車のプリウスで2代目(NHW20型)と3代目(ZVW30型)に限り手掛ける。トランクルーム下部のスペースに出力4キロワット時のリチウム電池を据え付け、同電池に家庭で充電する。このほど実施した試験では5~6時間でフル充電でき、充電した電気で40キロ走るという。
料金は改造後に必要な車検費用などを含め77万円。月額1万円程度のリースも検討している。プリウス以外のハイブリッド車の改造も視野に入れるが、据え付ける電池の調達難などで現時点では難しい状況という。
三原産業は肥料会社が前進で現在はGS運営事業を主力とする。南予・中予が地盤で、2009年には東予にも進出した。10年9月期の売上高は115億円。グループのGS数は17。
CAL研究会は14、15の両日、京都伏見区の吉田商事本社会議室で研究会を開催、SS事業者など約70人が参加した。
同研究会事務局の生川正洋氏が新開発の顧客管理システム「愛車クラブⅢ」について説明。
SS業界は収益低下、燃料油需要の減少、景気低迷の長期化に悩む中、トータル・カー・サービス(TCS)の進展が進んでいない事業者がある。成功させる条件として、意識・組織の変革、商品・サービス・店舗の変革、行動(顧客との関係)の変革の三つが必要。顧客とSSの関係を親密化していくと顧客のSSへの信頼度が増し、顧客から必要な情報が自然に出てくる。注意が必要なのは「情報を得るために親しくなる」のではなく「親しくなる」ことが目的となることだ。
「愛車クラブⅢ」のしくみは顧客を会員化し、情報をもとに適時・適切な行動を取り、顧客と会話の積み重ねで親密度を高め、情報を追加・修正するもの。従来の顧客管理システムがSSが一方的に顧客を管理し、機械(システム)中心で、情報が静態的であったのに対し、双方向主義、人間中心主義(機械が人間の行動の発展を支援)で情報が動態的であるという特徴がある。
従来の「愛車クラブ」はICカードを使用していたためカードの価格が多大なコストとなっていたが、「愛車クラブⅢ」は通常の磁気カードを使用できるので、カード1枚当たりの価格を60円程度に圧縮できる。 智頭石油(鳥取県智頭町)の米井哲郎社長がハイブリッド車のプラグインハイブリッド車への改造事業とCALレンタカー事業について説明。
CALレンタカーの特長として、自由度が高いことを強調。告知の手法やレンタカーを中古車として販売するプロセスなどを説明。
「レンタカーのお客様は車を持たない方。提供しようと思ったら、SSの防火壁を壊して街へ出なければならない。今までの事業の枠にとらわれず、行動・意識を変えて地域に入り、地域の目をSSに向けさせる必要がある」と企業体質の変革を強調した。
智頭石油(鳥取県智頭町、出光系)はプリウスをPHVに改造するサービスを開始した。米井哲郎社長は「SS業界は向かい風だが、時代を先取りする事業を手がけ地域に入っていけば、社内は活性化し未来は開ける」と力を込める。
―改造事業を思い立った動機は。
「昨年7月、鳥取県を提携してEVレンタカーの事業を始めた。EVを平日は県の公用車として活用し、週末は一般にレンタカーとして提供する官民カーシェアリング。事業としては平日で元を取る商売だが、これでEVの入口に立ったと言える。次の手を探していたところ、地元の整備工場が中古のガソリン車をEVに改造した話を聞き、当社でも事業化できないものかと考えた」
―なぜPHVなのか。
「EVの最大の欠点は電池が切れると動かないこと。ドライバーにとって恐怖。EVの充電スポットは徐々に増えてはいるものの、SSのようにどこにでもあるというものではない。PHVなら電気がなくなっても走行できる」
―システムの内容は。
「4キロワットのリチウムイオン電池を含む電源システムをトランクのスペースに搭載する。一般の100ボルト電源からは5~6時間で満充電できる。深夜電力を利用すれば料金は50円以内で済む。価格は取り付け費用などを含めて57万7500円。日常の運転状況によって異なるが、ガソリン使用量が激減するので、その分で改造費のかなりの部分がまかなえる計算だ。また別売りのコンバーターを使えば、アウトプット電源としても活用できる」
―トヨタ自動車が来年1月、PHVの一般販売を予定している。
「既にプリウスは国内に5万台程度走っているので、新車が市販されても改造需要はあると思う」
―PHV化によりさらにガソリン数量は減ることになるのだが。
「お客様は環境に良いことをしたい。燃費を良くしたいと考えておられる。当社は自分たちのためではなく、お客さまが何を望んでおられるかを考えて開発した。EV、PHVの普及は時代の流れ。ガソリンにしがみついていても将来はない。地域の方の生活を便利にするという視点が大切だと思う」
鳥取県内を中心に給油所を展開する智頭石油(鳥取県智頭町、米井哲郎社長)は、トヨタ自動車のハイブリツド車「プリウス」を「プラグインハイブリッド車」(PHV)に改造するサービスを始めた。家庭で充電できるリチウムイオン電池を増設し、電気による走行距離を約40キロメートルに延ばせる。電池を非常用電源としても利用できることから幅広い需要を見込む。
改造は、容量4・0キロワット時のリチウムイオン電池を含む米国製電源システムを、トランクルーム底のスペースに増設する。家庭用電源でフル充電に5~6時間かかるが、深夜電力を利用すれば費用は50円以下で済む。1回のフル充電により、モーターだけで走行できる距離が改造前に比べ約8倍延びる。この結果、燃費の大幅な改善につながるという。
修理工場を備えた智頭石油の給油所で2日間で改造する。価格は取り付け費用や車検手数料などを含めて57万7500円。ただ、トヨタは12年1月にPHV車の市販を計画しており、純正PHVの価格を踏まえて見直しを検討する。
直流電力を交流に変換する装置(別売り、約10万5000円)を導入すれば、増設した電池を100ボルトの電源としても利用できる。液晶テレビやノートパソコンなど計1980ワットの家電製品を約2時間使える。
PHVへの改造は、2012年度に100台程度を想定。3~5年後に年500台規模、売上高で3億円前後を見込んでおり、新たな事業の柱の一つに育てる考えだ。
米井社長は「片道20キロメートルの通勤に利用する場合、PHV改造後はガソリン代がほとんど浮くことを考えると、改造費用は差し引き毎月5000円前後の負担で済む」と試算。「景気の低迷で車の買い替えサイクルが9から10年に延びていることや東日本大震災で電気の復旧が遅れて問題になった地域が出たことから、被災地支援用など官民で幅広い需要が見込める」とみている。
PHV改造でガソリン販売が減る恐れもあるが、「ガソリン車の燃費も向上しており、長期的にガソリンは売れなくなる。スタンドの生き残り策として、顧客ニーズに沿った新事業を育てる方がメリットが大きい」(米井社長)と判断した。
ハイブリッド車は様々な車種が販売されているが、流通台数が多く、動力源のガソリンエンジンとモーターのうち、モーターを積極的に使う設定のプリウスに着目した。PHV化の効果がより高いと判断し、プリウス専用の改造サービスとした。
智頭石油は1962年設立。給油所経営のほか、中古車を利用した低料金レンタカーなどを仕掛けている。10年12月期の売上高は約43億円。
ハイブリッド車(HV)がプラグインハイブリッド車(PHV)に生まれ変わる―。こんな夢のような話を智頭石油(出光系=本社鳥取県智頭町)がやってのけた。トヨタのHV「プリウス」をPHVに改造するもので、東京都内の企業から部品納入と技術指導を受け、トランクルーム底の収納スペースに4キロワットの大容量リチウムイオン電池を搭載、一般家庭用100ボルトコンセントで充電する仕組みだ。
満充電に要する時間は5―6時間。電気だけで約40キロメートルの走行が可能で、電気を使い果たせば、通常のHVとして走行可能。1回の充電コストは深夜料金で50円以内。
充電した電気を使わずにHVとして走行することも可能で、電気をもち運べるという利点もある。環境負荷を減らす点では電気自動車(EV)のほうが勝るが、急速充電器の普及はこれからで、EVが電気切れしたときの充電器としても利用できそうだ。
改造費用はシステム一式47万2500円(工賃10万5000円は別途)。施工期間は2日間。
同社は先月末、直営SSのオーレ叶店(鳥取市)で電池などの取り付け作業を公開。キャルPHVシステムとして改造事業に乗り出すと同時に、PHVをキャルレンタカーのラインアップに加え、10月1日からレンタルを開始した。米井哲郎社長は「ガソリンではなかなか儲けることができなくなってきた。SSの収益を拡大するために、今後も多様な事業堵考えていく」と話す。
ガソリン販売とレンタカー事業を手掛ける智頭石油(智頭町智頭、米井哲郎社長)は28日、トヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」を家庭用電源から充電できるプラグイン型に改造する事業を始めた。5~6時間の充電で約40キロ走行距離を伸ばすことができ、別売りの電流変換装置を用いれば非常電源としても活用できるという。
トランクルーム底の収納スペースにリチウムイオン電池を搭載した米国製のシステムを組み込むことにより、電気だけで走行する距離を大幅に伸ばした。1回の充電コストは深夜電力を利用すると50円以下で済み、燃費を大幅に抑えられる。
同社は鳥取県とともに電気自動車の共同利用を進めており、週末にレンタカーとして一般への貸し出しを実施しているが、走行距離への不安を口にする利用者が多かったことから、今回の事業に至ったという。
工賃を合めた改造費用は57万7500円。別売りの電流変換装置を併用すれば非常用電源としても使えるため、一般ユーザに加え、企業や公共機関の利用に期待しており、年間1千台を目標に掲げる。
米井社長は「低価格でプラグインハイプリッドを体験できることが売り。ガソリンの節約に加え、バックアツプ電源としても活用してもらいたい」と話している。
ガソリンスタンド経営やレンタカー事業の智頭石油(鳥取県智頭町智頭)が、トヨタのハイプリッド車「プリウス」を、プラグイン・ハイブリッド(PHV)車に改造する事業を始めた。リチウムイオン電池を搭載し、電気で約40キロの走行が可能。ガソリンの消費量をより抑制することで、環境への負荷を減らす。 ハイブリッド車は、ガソリンエンジンを主な動力源としながら、電気モーターを組み合わせることで燃買効率を高める構造となっている。
一方、全国的にガソリン車を改造して一層、同効率をアツプさせる取り組みが拡大。関連部品の販売や技術提供する会社の誕生も相次いでいる。
智頭石油も東京都内の企業から、部品の納入と技術指導を受け、PHV車への改造事業に参入。トランクの下に積んだ容量4キロワットの電池を使って走り、なくなると、ハイブリッド車として走行する仕組みとした。
家庭のコンセントで充電でき、1回の費用は深夜料金で50円以内。2日間で施工し、費用は電池代や工賃などを含めて約58万円となる。
さらに、直流電力を交流電力に変換する装置を付けると、電気製品にも利用でき、災害時などに役立つとしている。
智頭石油は鳥取県と運携し、電気自動車(EV)などのレンタカー事業にも取り組んでおり、米丼哲郎社長は「環境に配慮した車に乗りたいという消費者に魅力を伝えていきたい」と語る。
同社オーレ叶店(鳥取市叶)で28日午前9時半がら、電池などの取り付け作業を公開する。
ガソリンスタントは自由化とセルフ方式の普及による安売り競争の激化で厳しい経営環境に直面し、全国で廃業が相次いでいる。そんな中、ガソリン販売だけに頼らない経営戦略で順調に業績を伸ばす会社がある。鳥取市などに9ケ所のスタンドを持つ智頭石油だ。
一般的に、ガソリンスタンドの社長は「地域の名士」が多く、さまざまな副業を手掛けるケースも珍しくない。だが、智頭石油の米井哲郎社長は本気度が違う。 1992年に父から事業を引き継いだとき、「ガソリンに頼っても将来はない」と危機感を持ち、本業と並ぶ柱を構築するために新規ビジネスを手掛けてきた。
「ガソリンスタンドをトータルな自動車サービスの場」ととらえ、スタンドの社員や、所有する修理工場などを生かす道として、車検業務や自動車保険、鈑金塗装、中古車販売などに次々と参入。年商約40億の内、新規ビジネスの占める割合は1割ほどに及んでいる。
このところ力を注ぐのが、格安レンタカー事業「CAL(キャル)レンタカー」だ。中古車販売で培ったノウハウで整備状態の良好な中古車を安価で購入するほか、業務に必要な人員や事務所をスタンドと兼用してコストを削減。コンパクトクラスの場合、大手レンタカー会社のほほ半額の12時間2500円で借りられるように設定した。しかし、レンタカーのお客は自動車を所有していないため、普段はスタンドに立ち寄らない。2009年にレンタカー事業を始めた当初はなかなか周知できず、集客面などで悩んだ。
ビジネスモデルを見つめ直した米内社長は「スタンドを出て、自分たちからお客さんのいるところに出て行く必要がある」と気付き、社員と何度も議論を重ねた。「自動車運転免許は持っていても自動車を所有していない人」が多い層として大学生に目を付け、大学近くに看板を出したほか、レンタカーのニーズが多い空港や駅から智頭石油のガソリンスタンドまで無料送迎サービスも始めた。「お客は誰か」を具体的にイメージしながら集客策を練ったことによって、智頭石油のレンタカー所有台数は約100台となった。2012年にはこの事業によって1億円の売り上げを見込む。
米井社長はCALレンタカーを日本中のガソリンスタンドに広げる構想を持っている。既に石油元売りの系列を超え、全国約30社、約100カ所のスタンドに対して、顧客管理システムのノウハウを提供している。 格安レンタカー事業には大手企業も参入しているが、米井社長は「ガソリンスタンドの経営者同士で結束している。鳥取の当社から全国に発信していく」と意気込む。
おなじみのレンタカーは、いつ誕生したのでしょうか。はっきりしないところがありますが、ネブラスカのサンダースという人が1916(大正5)年に始めたとありました。
世界初の量産車T型フォードにメーターを取りつけ、1マイル当たり10セントで貸したといいますが、主な顧客は、各地を渡り歩くセールスマンと若者だったのです。
若者がカッコをつけて、デートにレンタカーを使ったのです。わが国でもすでに大正時代に始まっていますが、運転免許所持者が少なく、運転者付きで車を貸したようです。
<資源活用で横展開>
ほぼ1世紀経った今日、大きな駅の近くや空港には、必ずレンタカーの店があります。私の知人は、出張で目的地に着いたらすぐレンタカーをして客先を回るのだといっています。
目に付くのはジャパンレンタカー、トヨタレンタカー、マツダレンタカーなど、全国規模の大手の名前です。しかし他にも小規模の、また地域主体の企業も少なくありません。
借りた店で車を返す人が大部分だとしたら、客は営業範囲が全国版であるメリットをあまり強く感じません。それよりもよく整備してあって安い方がいいはずです。
平成23年度中国地域ニュービジネス大賞の表彰式が今年の5月にありました。そこで特別賞に、レンタカー事業を始めた鳥取県八頭郡智頭(ちづ)町の智頭石油㈱が選ばれました。
智頭町は県南部の山の中にある小さな町。かつては畿内と因幡を結ぶ参勤交代の道筋にあたり、宿場町でした。今でも当時の街並みが残り、見応えがあります。
2010年の人口は8000人弱。 93%が山林で、杉の町とも呼ばれますが、京都や岡山から鳥取に行く智頭急行が通っているため交通の便はよく、観光に努めているのです。
資料を読み、米井社長さんの話を聞くと、エコに押されて経営が苦しくなる一方のガソリンスタンド事業の打開策として、レンタカー事業を始めたという話なのです。
ガソリンスタンドは智頭町に2か所、近くの若桜(わかさ)町(ちょう)に1か所、鳥取市内に6か所ある他、4か所に整備工場を持ち、車検、保険、車の販売も手掛けているのが何よりの強み。
社長さんは、社内の力を合わせればレンタカー事業はうまくいくはずと考えたのです。資源活用型の横展開といえますが、夢の溢れた素晴らしい発想だけに未来を感じます。
<これからのカーライフ>
平成21年4月にスタートしたとき5台で、現在100台になったとあります。いずれも中古車で、それぞれに売値が付けてあり、客が望めば売るというのには驚きました。
このシステムなら、車の入れ替えと償却が順調に進むことになります。手持ちの経営資源を活用した上、投資と償却がスムーズならば文句のいいようがありません。
技術により便利さと豊かさを謳歌する時代は、陰りが見えてきています。これからの大きな課題は、進んだ技術とわれわれの生活や社会との調和を図ることにあります。
車の場合も同様、人間との関係を考える必要があります。社長さんはカーライフ(CAR LIFE)という形で事業全体を捉え、将来を考えるCAL研究会を主宰しています。
いまではこの研究会に全国の同業者80社、300ステーションが参加し、2カ月毎に会合を開いて利便性の充実向上、新事業の検討と実現などを勉強してきたといいます。
鳥取県の官民カーシェアリング制度に参加するため、昨年EV(電気自動車)を3台導入しました。 官が使わない土日はレンタカーにするという斬新な考え方なのです。
同様に、これからはマンションやオフィスビルの入居者が個々に車を持つのではなく、カーシェアリングする社会になるという読みには、思わず耳を傾けてしまいました。
レンタカーの客の8割はガソリンスタンドの顧客以外の人で、リピート客が54%というのも初耳で、そんなビジネスが残っていたとは、目から鱗の類いでした。
今後のSSの営業形態は、ガソリンの大量販売とカーケアを含めた総合販売型の二つに分かれると思います。カーケアを行うにおいては、ユーザーが必要なものを維持管理できるような店になることが大事です。結果として、スタンドの壁を越えて、地域を対象とした事業に広がる可能性があると考えます。
SSの重要なポイントは、良い商品を作って徹底告知することです。品質・サービス・価格のバランスを保つこと。それには、人を教育する。商品の企画や研究を徹底的に実施。SSが圧倒的な魅力となるように商品を磨いていきたいと思います。
CAL研究会は5月27日、京都市の吉田商事本社で「危機突破のカギは車検が握る」をテーマに車検勉強会を実施した。5月は鳥取、北九州、に続いて3回連続の勉強会になった。
LCLの生川正洋取締役が「危機突破のカギは車検が握る」をテーマに講演。参加者全員が自社の車検取り組み状況についてチェックシート記入を行い、生川氏は「チェックシートは全部ができていて当たり前。取り巻く環境は悪化しても、先輩に学んだ昔ながらのやり方のままだ」と指摘した。また、「改善よりも抜本的な改革が必要だ。今のやり方をやり方を続けても台数は伸びない。ただし基本に忠実にやることは大切で、当たり前を無視しても車検は伸びない」と述べた。生川氏は震災の影響で経済や消費が減退し、今後SS業界も低収益の持続、競争の激化、元売の指導力低下などで、経営不安が加速すると予測。「今やるべきことはSSの構造改革(ガソリン依存型から顧客依存型、来店顧客から地域顧客への拡大)とTCS(トータルカーライフサービス)の強化だ」と強調。車検を突破口にした課題解決を提案した。
TCSを見据えた車検で必要な要素として①意識の統一、②TCSを推進する新しい組織体制、③地域ナンバーワンの商品づくり、④オペレーションの全面的見直し、⑤徹底した告知の工夫、⑥効率的な販促活動の実施―などを説明。②についてはライン型組織(ガソリン販売中心で、メンバーは年数・経験のあるマネージャー)よりもプロジェクト型組織(商品・サービスが多様化し販売が高度化する時代に対応、メンバーは意欲、技術、柔軟性ある若手)が最適とした。
「車検収益向上には地域ナンバーワンの商品をつくり徹底的に告知する。地域ナンバーワン商品であることで、スタッフが自信をもって声かけができ顧客との信頼感強化が図れると」と述べた。
唐津市は、電気自動車(EV)1台を官民で共同利用するカーシェアリング事業を始めた。平日は市が公用車として活用し、土日と祝日は市民向けに貸し出す。市によると、自治体によるEVのカーシェアリングは県内初。
市民協働を目的に市が公募した「CSO(市民社会組織)提案型協働創出事業」として、市内でガソリンスタンドを営む「平岡石油店」(平岡務社長)の提案を採用した。
利用するのは、同店が購入した日産自動車「リーフ」。7時間の充電で約170キロの走行が可能。市の利用料金は1日3200円。一般には1時間2900円で貸し出す。車の維持管理費や充電に要する電気代は同店が負担する。市によると、ガソリン車をリースする場合と比較して、10年間で約110万円の経費削減になるという。
契約期間は本年度末まで。市企画政策課は「環境保護と市民協働の第1弾。実績を踏まえ、EVによるカーシェアリングの拡大を検討したい」としている。
CAL研究会はさきごろ、京都市伏見区の吉田商事本社会議室内で「勇喜を奮い起こして未曾有の難局を乗り切ろう」と題した臨時研究会を開催した。関西各地から会員約50人が出席した。
智頭石油の米井哲郎社長は「震災後初の研究会で、会員にとって何かきっかけになるような会にしたい。会員の1社が震災の被害に遭いSSは津波にさらわれたが、社員は非難して無事だったという。残ったのは地下タンクだけという厳しい状況だが、毎月のコストを支払い研究会を継続してもらうことになった。客も店もないゼロからのスタートだが頑張ってほしい」とあいさつし、被災しながら復興をめざす研究会会員への激励の言葉を述べた。
LCLの生川正洋取締役は「危機突破のカギは車検が握る」をテーマに、車検に取り組むねらいとして①収益を上げること②顧客との親密な関係の構築③他のTCS(トータルカーライフサービス)商品の発展―の3点をあげ、車検台数の目標設定やどうすれば売れるか、全社の意識統一、役割分担の明確化といった具体的方法を説明した
生川氏は「SSの80%が赤字経営といわれ、構造改革とTCSの強化がSSの生き残る道。課題が多い時はあれこれ悩むのではなく基本に立ち返ることが大事だ。車検を地域ナンバーワンと胸を張れる魅力的な商品にしよう」と強調。①商品力②告知力③信頼度のアップに比例して、車検販売台数は大幅に増えると説明した。
米井社長は「今がチャンス、レンタカー、車販、リースへの発展」を講演。「お客が求めて喜ばれるものを察知することが大事で、昔と同じものを提案していてはズレてくる。少しでも前に出る必要がある」とレンタカー対象マーケットをSSから地域に広げていくことで、保険需要やホテルなどの法人需要に発展し、レンタカーを軸に保険→鈑金→車検→車販と次の商売へとマーケットは広がっていくと語った。
今後の車検勉強会は、5月13日に鳥取市、20日に北九州市、27日に京都市で開催予定。
寺田商事(滋賀県守山市、寺田安夫社長、出光系)は、カーライフ守山SS(滋賀県守山市)をフルからセルフに改装、4月1日にリニューアルオープンした。
所在地は滋賀県守山市横江町167-1。守山市西部郊外の県道沿いに立地。フルの時は敷地面積が約800平方メートルだったが、自社の駐車場を整備し周辺用地を新たに取得して約2300平方メートルに拡張。
営業時間は午前6時から午後11時半まで。年中無休。富永製作所製の計量機4基(灯油1基含む)とエムケー精工製の洗車機1基を設置。
敷地内には車検の認証工場を併設。車検、車販など、カーケア全般取り扱う。CALレンタカーの営業も行う。
顧客管理ポイントシステム「愛車クラブ」を導入。顧客の来店履歴、車のメンテナンス履歴を管理し、囲い込みを図る。ポイントを貯めた会員対象に毎月抽選会を行い景品を提供する。
寺田好孝取締役は「顧客の車に関するサービスをワンストップですべて提供する体制を整備した」とリニューアルのねらいを語る。
サービスルームにはジェラートとコーヒーの販売カウンターを設置。ジェラートはオネスト(東京都八王子市、植木耕太社長)のブランド「ダ ルチアーノ」の製品を採用。材料には牛乳、クリーム、砂糖のみを使用し、人工的なフレーバーは使っていない。
「ダ ルチアーノ」のジェラートは智頭石油(鳥取県智頭町、米井哲郎社長、出光系)のSSで先行して販売。米井社長は「SSはともすると油臭いイメージがあるのだが、ジェラートを取り扱うことでフレッシュ感、エンターテイメント性、楽しさを演出している」と話す。米井社長の紹介でこのたび寺田商事でも採用した。
4月10日までの延べ6日間、オープンキャンペーンを開催。「愛車クラブ」入会者対象に抽選会を行い、液晶テレビや「任天堂DS」などの景品を贈った。
CAL研究会は4、5の両日、京都市伏見区の吉田商事本社会議室で研究会を開催した。
LCL(同研究会本部)取締役の生川正洋氏がことしの同研究会の活動方針を説明。
低収益構造の定着、ガソリン需要の減少、不況の長期化の環境下、80%以上のSSが赤字といわれる中「改良ではなく根本的な改革が必要な時代。改良は従来のやり方で基本的に良い。改革は従来のやり方ではダメという認識を持つべき」と強調。
SSの特徴・メリットとして、ロードサイドに立地すること、複数店舗を持つケースが多いこと、地域への信頼度が高いこと、カーライフの経験・技術・インフラを持っていること、多くの給油客が来店することの5点を挙げた。
その上でデメリットとして、元売など他社への依存度が高く経営体質が脆弱なこと、国内にSSが普及して約50年が経過し組織の老化・横並び意識、事なかれ主義、官僚主義が蔓延していること、社員の給与水準が低くモチベーションが低下していること、商品・サービスの絶対量が不足していること、組織・サービス・販売手法が陳腐化していることを指摘。
「商品を買ってもらうためには店舗の快適性・清潔感、信頼感、親密性に加え商売としてきわめて誠実であり、その上で価格が安いことが大切。これらがアピールできていないから客は感動しない。給油だけに終わってしまっている。客とSSとの関係を化学変化させよう」と訴えた。
【決断しないと一生後悔する】
カーライフ事業着手の手順として、過去の負の遺産の清算、新しい時代に合ったSSの構築、カーライフ拡大のプログラム作成を同時に進めることが重要と述べ、「自立はCALの基本理論。SSの8割が赤字の時代にいたずらにリスク回避を考えていてはチャンスを逃す。潮目が来た時に思い切って決断しないと一生後悔する。ガソリンに依存するSSから顧客に依存するSSに変化しよう」と話した。
その上で車販を利益商品であると同時にカーライフサービスの基本と位置付け、高収益性と、車検・保険・鈑金と結びつくこと、顧客の安心・信頼のイメージが高まること、会社・SSの技術が向上し自信となることから事業の継続的発展が期待できると述べ、再構築のポイントとして本業としての確立や目標の3倍の見込み客づくりを挙げた。
米井哲朗智頭石油社長はCALレンタカーの概要と広告戦略の手順、レンタカーを中古車としての販売展開、廃車・不要車の買取などについて説明。
特にレンタカーについては「車は所有するから利用する」への消費者の意識の変化、高齢化した車両の価値のギャップの拡大社会全体に広がる経済合理性を喪失した商品と経済合理性のある商品の交代により、マーケットに追い風が吹き、発展性が高いと述べ、未参入の事業者に対して早期の事業化を呼びかけた。
第十興産の川内法光常務執行役員、渋谷正俊ゼネラルマネージャー2氏が同社で行っている保険・鈑金のコラボレーション戦略を発表した。
その後目見田純也目見田商事社長が油外販売拡大、山下真司山下石油専務が新車販売「車楽」を活用したSS車販について発表した。
三原産業(愛媛県宇和島市、三原英人社長、JX系)は11日から愛媛県内の直営SS16ヶ所でCALレンタカーの取り扱いを開始した。
車両は17台でスタート。コンパクトタイプが全体の80%を占め、中予エリア(松山市周辺)に10台、大洲・八幡浜エリアに5台、宇和島エリアに2台割り振る。
米田重富カーライフサポート部トータルカーサービス担当部長は、「9月末までには30台程度にまで増やしたい。将来的には県内であれば乗り捨て可能のサービスを始めるほか、カーナビを活用して当社のインフラを紹介するなどで、ネットワークを活用した展開を考えている」と話している。
CAL研究会のレンタカー方式は、無契約方式が特徴。FCではなく、会費の形をとる。したがって、担当者である智頭石油の米井哲朗社長によると、レンタカーはSSであればどこでもできるという。
また、三菱自動車の電気自動車「i-MiEV」にも注力。新車で3台購入し、SSなど9ヶ所に充電設備を設置した。地域型カーシェアリングを標榜する智頭石油は、環境にやさしいEVでのレンタカーを導入した。ガソリン需要減の時代に、車を所有しないという意識の変化に対応し、新たな一手を打って出た。
今年7月、鳥取県庁に3台のEVを導入。平日は県が公用車として利用。土・日・祝日はレンタカーとして一般に貸し出している。鳥取県では、普通充電コンセントの施設が20ヶ所で、無料で利用可能。急速充電器は、岩見町役場1ヶ所だが、今後は設置する役場も増えていき、EVの普及が加速する模様。
料金は会員で1時間2,500円。3時間5,250円、6時間7,350円。まだガソリン車と比べると割高だが、公共交通が行き届いていない鳥取県での観光の利用が見込まれている。
CAL研究会の初期設定料は1社10万円。登録料は1SS10万円で、2SS以降は2万円。したがって、3SSでは24万円で登録できる。ランニングコストは、1SS目は18,000円で、2SS以降は1SSあたり9,000円。
CALの考え方は常に「SSの自立と相互支援」。レンタカーとリースについても、SSを支援するために、低料金で支援を行うことを重視する。ターゲットは、レンタカーを使っていない人。この潜在需要を掘り起こしていくことが大事と米井社長は説く。
現在入会しているSSは、オープン予定を含めて、中国22、四国2、九州12、キンキ26、関東5、東北2の計69SS。今後も募集を受付けている。
CAL研究会は7月23、24日の両日、京都市伏見区の吉田商事本社会議室で車販担当者研修会を開催した。
1日目は個人売買支援型車販システム「CALマート」のねらい、導入手順、進め方、システム操作方法などを研修。
2日目は新車販売「車楽」の研修。山下真司氏(山商社長)が先行事例を発表。
山下氏は「ワンストップサービス(車のコンビニ)を合言葉に燃料、車検、車販をリンクさせた同社の取り組みを紹介。「ガソリン以外の特徴を出さないとSSはダメになる。しかし新車販売の70%にメンテナンスが含まれている。入口をつかまなければ油外にはつながらない」と強調。「SSは立地が良い。車販店とは違って客が勝手に来てくれる。車検・車販から燃料につなげる逆転の発想が必要。燃料以外の特徴を出せば客は来る」と述べ、SS車販を再構築しトータルカーサービスへの流れを持った「車楽」の意義を説明した。
その後査定などの実習や、車販のロールプレイイングも行った。
TCS(トータル・カーライフ・サービス)を推進するCAL研究会は7月23日、24日の両日、京都市の吉田商事本社会議室において車販担当者研修会を開き、新車・中古車販売の進め方、具体的な手法などについて学んだ。
研修会の冒頭、吉田商事の吉田明社長が「ガソリン販売だけでは儲からない現在、車検や車販などに危機感を持って取り組んでほしい。この2日間しっかりと学んで頂きたい」とあいさつ。このあと車販(新車・中古車販売)システム「CALマート」の導入手順、同システム操作、販売・買取目標設定の仕方などを詳細に学んだ。
車販導入手順では、手続き関係として、①古物商の資格取得、②ローン口座の申請と取得、③オークション会員資格取、得④保険会社の確認(自動車保険獲得の準備)―などを説明。
導入SS選定では「全SSへの車販導入は、コスト高や人材・戦力の分散につながる。ガソリン販売量や店内スペース、車検台数などが一定以上あるSSを選ぶ」とした。
また「これまでSSが失敗したのは真剣みが足りなかったためで、担当者をはじめ会社全体が本業として車販に取り組む必要がある。責任所在の明確化のため統括責任者、車販担当者、SS担当者を置く」と強調した。
販売・買取の販売目標は「ガソリン月間販売量100キロリットルのSSで2,000人の固定客がある。買い替え客を200-250人として、そのうち目標を何%に設定するか。10台売るにはその3倍の見込み客が必要」と説明した。
研修2日目は新車販売「車楽」査定と登録の実習後、車販ロールプレイング実習を行い、本番さながらの緊張感あふれる研修会となった。次回の車販研修会は8月6、7日に北九州市で開催する予定。
CAL研究会は12日、目見田商事(兵庫県宝塚市、目見田朋義社長)の宝塚ひまわりSS(兵庫県宝塚市)で「SS見学会」を開催、全国から集まったSS経営者など約100人が参加した。
同SSは以前販売量の低迷に苦しんでいたが、同社がPBの安売り店として再生。現在は価格も地域水準に戻し、ガソリン月間550キロリットル、油外収益月間500万円を上げる店に成長させた。
見学会は午後1時にスタート。宝塚市の中心部や幹線道路から離れた住宅地に立地しているにもかかわらず、給油客はひっきりなしに訪れる。インカムを活用しながら手際良く客をさばくスタッフの姿に参加者は感嘆の声を上げた。
SS見学後、参加者は別会場に移動し勉強会を開催。目見田常務や同社社員が実践報告(目見田常務の所感については「ざっくばらん」参照)、ロールプレイングを行い『CALPIT』(SS相互間、工場、本社で情報を共有化できるネットワーク型の車検販売システム)を活用した顧客管理の方法などを学習した。
CAL研究会は1月に行った研修会で目見田常務の成功事例発表を行った。同研究会の中心的役割を担う智頭石油(鳥取県智頭町、出光系)の米井哲郎社長は「お話をうかがうだけでは微妙なニュアンスまでつかめないので、現場を見せていただくことにした。SS経営に関する腹の据わった考え方、社員教育の仕方、情報を中心にした商品の売り方など感心させられることばかり。スタッフ1人1人の表情も良い」と話した。
また生川正洋氏は「目見田商事さんはSSの経営法や販売技術をすべて自分で身につけた。自立した人間だけが心を開いて物を教えることができる」と強調した。
-SSの社会的な位置付けをどう考えているか。
「SSの仕事を始めたころ、SSの社会的地位は低いと考えていた。自社のガソリン以外の商品が洗車とオイル、タイヤしかなかったので、整備はディーラーにはかなわないと思っていたし、車販や保険など到底できないものと考えていた。しかし今では、整備や車販ができなかったから自信がなかったというのは言いわけで、お客さまとの関係性を無視した販売方法を取って、自ら地位を下げていたことに気がついた。SSは車を利用する人にとって不可欠の存在。車はガソリンがなくては走れない。電気自動車にしてもタイヤ、車検などが必要なときはSSで対応できる。営業時間は長く、間口が広く気軽に来店できる」
-販売のスタンスは。
「企業は営利団体なので利益を上げることが目的。しかしそれには順番がある。もうけるために商品をおすすめして購入してもらうのではなく、自社のお客さまを固定化することによって、結果的にもうけることができるのだと思う。当社ではお客さまに気に入られるためにはどうすれば良いかという観点からアプローチしている」
-重要なことは。
「顧客管理。商品は売ったら終わりではなく始まり。従前にも増して親密な関係を構築できる」
-経営理念は。
「『お客さまと友達になって長い付き合いをする』だ。物を売るのではなく、お客さまと長くお付き合いするために情報を提供するという立場を明確にしている。これはきわめて重要。SSスタッフにも、SSで働いている意味、目的意識、自身の存在価値を意識して働いていただく」
-車販に対する基本的な考え方は。
「お客さまとSSスタッフの間には見えない壁がある。壁をこわす前にいくら『当社は安い』と言っても逆効果。SSでの車販はこちらが思っているほど世の中に浸透していない。なぜSSで車を売っているのかをまず伝え、SSだからこそ車を売っているのだと納得していただき、その上で価格やサービスの内容を提示する。安い安いで入ってしまうとディーラの本気の値引きには勝てない」
-目標設定については
「論理的な根拠をもとにして、それよりも一つ高い所に設定する。必ず成功するというイメージを持てばやる気の原動力になるし、やらなければまずいという気になる。そうすると一層真剣に考えるようになる」
-SS業界の今後の見通しは
「世の中の低価格化、効率化が進めば進むほどSSは有利になる。なぜならわれわれはディーラーや中古車販売業、カー用品店に真似のできない武器があるからだ、それはお客さまとの関係性だ。お客さまの身近な存在にあり、取り扱う商品の幅も広く、柔軟な提案も可能。価格だけではないお付き合いで勝負できる」
ガソリンスタンド経営のスズエ商事(徳島市)は、中古車を使った低料金のレンタカー事業を始めた。スタンドにある洗車や車検などの設備を活用して価格を相場の半額程度に設定。地域で車を共有する拠点として、スタンドの利用促進を目指す。
同社は、徳島市国府町と同市南島田町の2ヶ所のスタンドにコンパクトカーやファミリーカーなど計4台を配備。料金はコンパクトカーで1時間800円、12時間2,500円、24時間3,300円。予約しておけば、2ヶ所どちらでも利用できる。
走行距離の短い車両を中古車オークションで仕入れたりスタンド利用者から買い取ったりして、自社の技術者が整備。洗車や車検などでの経営資源をそのまま使用でき、設備投資や人件費を抑えられるという。
本格的に始めた11月以降、インターネットなどで徐々に広まっており、稼働率は現在50%ほど。1時間から利用が可能で、「短時間だけ気軽に車を使いたい」といった大学生らの問い合わせが多いという。
中古車を使った低料金のレンタカー事業は、首都圏を中心に拡大。車離れや将来的なガソリンの消費縮小予測を背景に、スタンドや中古車販売大手が相次ぎ参入し、利用を伸ばしている。
同社は、利用状況を見て、コンパクトカーを中心に軽自動車やエコカーも導入して20台ほどに増やす。
鈴江洋功社長は「これまでスタンドに用がなかった人にも喜んでもらえる。地域でカーシェアリングするイメージで使っていただけたら」と話している。
CAL研究会は1月22、23の両日、京都市伏見区の吉田商事本社で「車検部会」「新車販売『車楽』研修会」を開催、全国のSS経営者など約110人が参加した。
車検部会ではLCL取締役の生川正洋氏が「CALマートのスタートに向けて」と題して、個人売買支援型車販システム「CALマート」の導入のねらいや内容について講義した。
生川氏は「全国のSSの80%が赤字。SSの経営は弱体化している。しかし、今の時代を勝ち抜けば生き残ることができる。けして悪い時代ではない」と強調。
その上でSS弱体化の原因を、SS企業ができて50年経過し業界自体が高齢化したことと、元売りから甘やかされた経営体質にあると分析。「SSの常識、固定観念から決別しよう。経営者の資質が問われる時代。経営者は3倍働こう。その姿を見ると社員はついて来る。3倍働いて利益の上がるSSにしよう」と呼びかけた。
CALマートのねらいとしてSS車販の問題点を整理、体制づくりと商材・マーケットの拡大、独自の車販チャネルの構築について説明。「誰しも10年に1度必ず車を買い替える。ぼさっとしているとチャンスを逃す。SSはガソリン販売という他業種にはない優位性がある。車のメンテナンスインフラも備えている」と、顧客との接触機会を活用し、顧客満足型・顧客管理型の車販構造を構築すれば「地域一番店」になれると話した。
併せて人材育成の重要性も強調。「苦しいけれども人を育てる以外に方法はない。従業員を減らすSSは瞬間的に黒字は出るが長続きはしない」と述べた。
続いて目見田純也氏(目見田商事大将)が「車検50台と1台収益4万円を実現する目見田商事の車検販売~データベースを活用した入庫推進と徹底した客単価向上策」について、米井哲郎氏(智頭石油社長)が「SS独自の中古車流通システム『CALマート』の成功に向けて」と題して講義した。
「車楽」研修会では、山下真司氏(山商社長)が先行事例を発表。車楽の特長、考え方、販売方法を踏まえた上で、問題点や見込み客探し、商談方法などの具体的な事案について議論を交わした。
CAL研究会は13日鳥取で、新しい車販システム「CALマート」の研修会を開催した。各地から約40人の経営者及び経営幹部が参加、研さんを積んだ。
研修会開催に当たって問いかけた心構えでは、90%のSSが赤字の時代を迎えるという危機的状況を想定して「車販事業の再構築が急務になってくる」と指摘。毎月50万-100万円の赤字を解消するには「車販を車検に続く第2ステップ」と位置づけたうえで車検10台=35万円、車販5台=40万円-50万円、保険・鈑金20万円(第3ステップ)の確保が不可欠とされ「残された時間は最長で1年間」という厳しい判断を下した。
果たして車販の再構築は可能か。SSの車販がほぼ壊滅状態にあるのは「本業意識がないまま形だけの事業化」などSS側の要因に加えて、FC側の要因にも言及。①中古車事業者のまね、②ノウハウ・指導力の不足、③マーケットの変化、④オークション機能の急速な低下-を挙げた。
車販再構築に向けての課題は、①従来のSS車販の問題点の克服、②実施SSの選別、③オークション依存型からのマーケット(顧客)依存型販売システムの構築、④SSのオリジナリティを生かすサービスづくり-の4点。とりわけサービスづくりでは「質と量で勝つ」との積極策を打ち出す。「ガソリンに頼れば、間違いなくつぶれる」。危機的状況を回避するために生まれたのが、新しい車販システム「CALマート」だ。
同研修会は仕組みのマスターやシステムの操作演習に移り、翌14日は、CALマートオープンまでの準備に充てた。
寺田商事(滋賀県守山市、寺田安夫社長、出光系)は7月からCALレンタカーの事業に参入し、守山市内の拠点で営業を展開している。
同社は2年前から車販事業を手がけてきた。
「燃料油需要は下がり、高いマージンも望めない。早急に会社の体質改善を図らなければ生き残れないという危機感があった」と話すのは、寺田好孝取締役。3月にCAL研究会の会合に初めて参加し、CALレンタカーの概要を聞いた。
「環境保護の意識が高まっている。景気が悪く、車を手放す人も増えている。そもそも若い人は車を買いたがらない」。都市部でなくても需要はあると考えた。車販に続く新たな事業の柱に育てたいと事業化を決めた。
CALレンタカーは自由度が高く、ロイヤリティも極めて少ない。
「フランチャイズ型の場合、本部の意向に従わなければならない。CALは事業者の裁量に任されている部分が多い。料金設定やサービス内容など、自社や地域の特性に合わせたカスタマイズが可能だ」と話す。 先行してスタートした智頭石油(鳥取県智頭町、米井哲郎社長、出光系)では、ポルシェを保有し貸し出している。「滋賀県には琵琶湖という観光スポットがある。コンパクト、スタンダード、ファミリーの3コース以外に、キャンピングカーをそろえても需要があると思う」。
コンパクト4台、ファミリー1台の計5台でスタート(現在はコンパクトが1台増えて6台)。
派手な告知は行わず、ひっそりとしたスタートだったが、思わぬところから予約が入り、ネットの威力に驚くことも。利用者は地元の住人がほとんど。守山市内1万5千世帯にポスティングし告知を強化している。
大半の家庭が自家用車を持っている地域だが、自宅の車がすべて出払っている場合や、荷物を運びたいときなどに借りるケースもあった。
「認知度を上げれば、新たな需要、客層を掘り起こす余地は大いにある」。
<SS運営にはなかった発想>
智頭石油は、自動車教習所やホテルなど、客層を見込める人が集まる所とタイアップして展開している。「従来のSS運営にはなかった発想。当社も見習いたい」。
JR守山駅前には、メーカー系のレンタカーの営業所が1軒ある。「駅周辺ではほぼ独占状態。ここを何とか切り崩したい」。観光客、ビジネス客獲得が課題。
観光やビジネスだけでなく、日々の暮らしの中でもレンタカーを使いませんか--。智頭町智頭に本社を構える智頭石油(米井哲郎社長)が4月から「キャルレンタカー&リース」事業を始めた。県東部で経営する各ガソリンスタンドで自動車を低価格で貸し出しするもので、県外のスタンド経営者と提携し、全国展開を目指している自動車を貸し出すのは鳥取市や同町など8ヵ所のスタンドと同市の営業所の計9ヵ所。中古車を再利用し、車の整備はスタンドの設備と技術者を活用することで、新たに店舗を設ける場合に比べて初期投資が少なくて済んだという。その結果、会員登録(無料)して普通車を借りた場合、1時間で800円から、12時間で2500円から、1日で3300円からと、一般的なレンタカー料金の半額前後の価格が可能になった。
同社は、全国のスタンド経営者に呼びかけて「CAL研究会」を04年に設立。給油以外の収入増を目指し、車検や鈑金塗装の費用を即時に見積もるパソコンソフトを制作し、会員の経営者に配布している。レンタカー事業も昨秋から検討を始め、今年4月に同社で開始。関西を中心に県外のスタンド約20ヵ所順次事業を始めており、同社と同じ価格で利用できる予定だ。
同市叶の同社のスタンド「オーレ叶SS」では事業開始以来、毎日、車を借りる客が来店しているという。担当者は「鳥取は軽乗用車に乗っておられる方が多いからか、レジャー用に大きめの車を借りる方もおられます。返却場所のスタンドで給油できるので返却も便利」と話す。
同社は現在、約30台で営業しているが、10人乗りの車や高級車など消費者の多様なニーズに合わせ、今年度中に約100台準備する計画。同社の米井社長は「従来の駅前や空港ではなく、地域に根ざしたガソリンスタンドで住民が使いたい時に借りられるレンタカーも必要」と話している。予約は同社のホームページ(http://cal-rent.net)へ。
CAL研究会は4月18日、京都市伏見区の吉田商事本社会議室で「レンタカー事業オープン事前研修会」を開催。スタートしたばかりの「CALレンタカー&リース」の導入を予定・検討しているSS事業者約30人が参加した。
研究会の冒頭、すでに先行して導入している智頭石油(鳥取県智頭町、出光系)の米井哲郎社長が、若年層を中心とした車離れや環境問題への関心の高まりを背景に、車は所有する物ではなく、必要な時に利用する物と意識が変化しつつあることなどから、CAL研究会でもレンタカーシステムをつくってほしいという要望があり、実現に至った経緯を説明した。
その上で「SSは、ガソリンに依存する体質を、マーケットに依存する体質に転換しなければならない。来店客から地域客へと対象を拡大するレンタカー事業はその一歩となる。手探りで始めた事業。みんなで知恵を出し合い、経験を共有し、ノウハウを創り出していくことが必要」と述べた。
CALレンタカーのブランドコンセプトとしては「Simple(手軽)」「Save(お徳)」「Safe(安心)」の三点を設定。研修会では「開業準備に向けての課題」「予約受付、貸出、返却時のオペレーション」「システム解説」「帳票・ツールの説明」や、先行他社の商品や特徴の分析など、具体的実務について話し合った。
CAL研究会は17日、京都府南丹市の南丹国際交流会館で車検部会を開催。全国の会員事業者など約80人が参加した。
冒頭、智頭石油(鳥取県智頭町、出光系)の米井哲郎社長が「当初の予定以上に多くの方々にご参加いただいた。トータルカーサービス(TCS)への関心の高さを感じた。ガソリンマージンに依存しても将来は暗い。車検はTCSの基盤。ここから収益拡大に結びつけていこう」とあいさつした。
LCL取締役の生川正洋氏は、「セルフ対フル、地域対地域、元売直営店対地場店など、SSの競争は多重化している。しかし、不況に踊らされてはいけない」と車検がTCSの基盤であることを改めて強調。
その上で狙いとして、現在の車検売り上げを倍増すること、TCSに結びつけること、マーケットに依存し、客に徹底的に満足してくれる車検を行うことの三点を挙げ、「量の拡大と質の転換が今の車検の課題」と問題提起した。
また、ディーラーの囲い込みについても「100%うまくできているわけでもない」と、客との接触はSSに優位性があると話した。
この後、「車検の倍増」「TCSとの連関」「顧客満足を実現する車検」の三つのテーマを実現するプログラムの説明、山下石油(京都府南丹市、山下進社長)の実践例が紹介された。
参加者は、配布された車検診断チェックリストとレーダーチャートに記入し、自社の実態・問題点を把握し発表、意見交換を行った。
参加者からは「全国のSSの生の声が聞けて刺激的、上には上がある、と感じた」「現状分析で自社の問題点が明確になり、今後の方向性が見えた」「次回からはマネージャー全員を参加させたい」などの感想が出た。
第2回の車検部会は、6月5日午後1時から、吉田商事本社(京都市伏見区下鳥羽広長町199)で開催する。
CAL研究会は17日を皮切りに1年間、3ヶ月に1回のペースで車販倍増を目的にした「車検部会」を京都府南丹市の山下石油会議室で開催する。費用は無料で、事前に申し込めば会員以外も参加できる。
SSの自立と相互支援をめざす同研究会は「新車販売車楽」や「CALレンタカー&リース」などのシステムを相次いで開発して普及に努めてきた。しかし不況の深刻化にともない、収益体質の強化と同時にトータルカーサービス(TCS)の実践がSSの緊急課題になっている。
とくに低迷する車検の再構築は、収益拡大のみならずTCS推進のうえで不可欠。新事業に参入するSSが多いこの時期、地道な車検の再構築に全力で取り組もうというもの。
車検部会開催の目標は三つある。第1が車検の台数を「倍増」すること。第2は車検の増加を図りつつ、自動車保険や車販などほかのTCS商品との関連を図っていくこと。第3はSSの車検を「顧客満足型」に転換していくことだ。
SSの車検は10年以上も内容が見直されないまま現在に至っている。カーディーラーや用品ショップなどのライバル店と比較すると、顧客満足という点ではるかに見劣りがする。顧客満足への転換は、台数の増加はもとよりTCSとの関連を強化していくうえで大きな
6月5日、8月21日、10月23日、2010年1月22日で、毎回午後1時~5時まで行われる予定。
CAL研究会は17日に「車検部会」を開催するが(既報)、翌日の18日に吉田商事本社会議室(京都市伏見区)で「レンタカー事業オープン事前研修会」を開くことを急きょ決めた。費用は無料。
レンタカー事業の導入を検討しているところを対象に、準備時効のチェックリストに基づき具体的な項目を確認する。また予約受付、貸し渡し、帰着、点検、トラブル対応などの業務オペレーションをシステム操作を交えながら実務に沿って研修する。
CAL研究会は「車楽」と「愛車マート」に続いて「3Sレンタカー&リース」をあたらに提案する。3月6-7日の2日間、ホテルモナーク鳥取(鳥取市永楽温泉町)において開催する研究会で発表するもので、レンタカーはエリアのカーシェアリング事業、リースは中古車リース事業が柱となる。
レンタカー事業のコンセプトは「手軽(シンプル)でおトク(セービング)、しかも安心(セーフティ)」。そのイニシャルを取って「3S」とした。
低額の車両を集めて安全にドライブができるように整備し、エリアのカーシェアリングとしてレンタカーに活用していくものだ。
しかしマーケットに左右される面が大きく、すべてのSSに勧めることができないことから、リース事業をセットで実施するのが今回の特徴。マイナス面を低額車両のリースと販売で補う。
CAL研究会は新車販売システム「新車楽乗・車楽」を開発し、発売を開始した。車楽は同研究会の会員の山下真司氏(山下石油専務)が提案し共同で開発を進めてきたもの。鳥取市で開催された研究会で紹介され参加者の関心を集めた。
車楽は、従来と異なる新しいタイプの車販システム。システムの中心は残額設定ローンと低金利・定額販売の二つで構成されるが、従来の残価設定ローンが残価を含め全体に金利がかかったのに対して、新しいシステムは残価を除いた部分だけが金利の対象になる。低金利・定額販売も、一般の販売よりメリットがあるように設定している。
さらに洗車コーティングやメンテナンスパッケージを同時に販売し、収益だけではなく顧客との親密な関係づくりにも重点を置く。
これを可能にするのが顧客管理システム「愛車クラブ」だが、車楽には同システムがセットされている。
ローン終了後は、高品質の中古車を確保することも可能。中古車販売でも利益をもたらしてくる、まさに一石二鳥の販売システムだ。
同研究会は車楽の発売を機に、車販事業全体の、見直しを提案していく考え。新しいシステムの内容や事業開始の手順を紹介する説明会は、26日に京都(吉田商事会議室)で行われる。
6月のCAL研究会が佐賀県唐津市内で開催された。同市内の平岡石油店「MOPA」に設置されたセルフ向け顧客管理システム「愛車クラブ」の説明と実地見学を兼ねたもので、九州を中心に40人が参加し熱心に研さんした。
愛車クラブは、セルフに移行した場合でも少ない投資で安定収益を確保するのを目的に開発したシステム。油外拡販をめざすセルフSSにとって一番の課題だった①顧客との接点強化、②顧客の固定化、③多種目化-の三つから構成される。
開設して1年経過したMOPAのケースをみると、開設前のガソリンボリューム80キロリットル(月間)が300キロリットルまで伸び、愛車クラブの会員も4,000人を越え油外販売も順調に推移している。
7月のCAL研究会は、25-26日の2日間、会場を鳥取市内のホテルに移して開催される。車販事業再構築の切り札となる新車・中古車・買い取りの総合システム「CALNETⅡ」の紹介がメーンテーマになる。
また油外型セルフSSをめざして4月にスタートした智頭石油オーレ叶(旧WAO)の見学も兼ねている。
新しい車販システムを真っ先に導入するSSとみられ、7月末にはシステムの開発もほぼ完了して案内できるとしている。
徹底した自立経営と相互支援をモットーに、トータル・カーライフ・サービス(TCS)を目指して地域を越えて連携する超系列集団「CAL研究会」(米井哲郎代表)は20、21日の2日間、九州初の会合を唐津市の唐津ロイヤルホテルで開催した。『CAL愛車クラブ』などの取り組みを説明するセミナーのほか、平岡石油店・MOPA町田SS(唐津市町田)の見学会など盛りだくさんの内容となった。
同研究会はTCSを推進するためのシステム開発および後方支援業務を行うLCL(本社=神奈川県、永友正興社長、0463-97-2878、URL=https://www.calgrp.net/)がサポートして行っているもので、米井代表が社長である智頭石油(本社=鳥取県、出光系)で定期的な実践研究会を開催し、今年2月現在で全国約60社のSS企業が活動に参加している。今回は九州地区における初めての開催で、地元SS経営者や幹部ら40人が出席した。
同研究会の米井代表と生川正洋LCL取締役が車検・自動車保険支援システム『CALPIT』、車販支援システム『CALNET』、鈑金支援システム『CALBODY』について、それぞれ説明。加えて、これらのTCS支援システムを活用し、多種目化・顧客接点強化・固定化を統合的に推進するTCSセルフ向け顧客管理システム『CAL愛車クラブ』について紹介した。
さらに、愛車クラブ導入に当たり、セルフSS解説の為の10カ条として①全社の合意・意識統一、②セルフSSスタッフの選出、③セルフSSの設計、④商品開発、⑤オペレーション、⑥集客計画の作成、⑦愛車クラブの導入準備、⑧看板・POPの制作、⑨メニュー表・チラシの作成、⑩スタッフの研修--の極意を伝えた。
1日目のセミナーの後には、平岡石油店(本社=唐津市、平岡務社長)のMOPA町田SSを参加者全員で見学。同SSは昨年7月にセルフ化するとともに、『CAL愛車クラブ』のシステムを先駆けて導入。九州初となったルチアーノのイタリアンソフトジェラートの販売コーナー、アイ・タック技研の『快洗WING』を装備した手洗い洗車コーナーなど見所の多い店舗で、参加者は隅々まで観察しながら、平岡社長に質問していた。
また、2日目のセミナーでは、早くから車販事業を手掛けて軌道に乗せ、すでに『CALNET』を導入している山下石油(本社=京都府)の山下真司専務も講演し、「新車を入り口にして、そこから全部に絡めてメンテナンスして管理していく。その中で購入者と親しくなり、いずれこの車を下取りしたうえで、また新車を購入していただく。下取り車は別のお客様に販売する。こういう流れをつくる仕組みをつくっていきたい」と語った。
6月、7月にCAL研究会が2会場で開催される。6月は20-21日に佐賀県唐津市の唐津ロイヤルホテルで、7月は25-26日(※当初は7月11-12日の予定でしたが、7月25-26日に変更しました)に鳥取市のホテルモナーク鳥取で行われる。
同研究会は自立したSSの相互支援をモットーに、2つのシステムの導入と実践を呼びかけている。
1つは本格的なトータルカーライフサービス(TCS)を推進する「オールインワン・システム」。もう1つはセルフの顧客接点の強化・固定化・多目的化を統合的に推進する「CAL愛車クラブ」である。 唐津市の会場では、この2システムの導入と実践について説明するとともに、CAL愛車クラブを導入して増客・油外での好成績をあげている平岡石油店を見学する。
CAL研究会の定例研究会が16-17日の2日間、鳥取市内のホテルで開催された。業界関係者40人が出席した。
同研究会は平成17年からCALNET(車販)、CALPIT(車検・保険)、CALBODY(鈑金)を立て続けに開発し、トータルカーライフサービス(TCS)をオールインワンで推進するシステムを提唱してきた。今回はセルフSSでTCS販売を実現できる顧客接点強化・多目的システム「CAL愛車クラブ」を発表した。 CAL愛車クラブは店頭に設置したカードリーダーによって、瞬時に顧客の氏名や車検・保険満期情報が顧客認識と、オイル交換などの情報を管理するメンテナンス管理の二つで構成される。こうした機能をSSスタッフが理解し適切に対処すれば、SSと顧客の双方向によって自然と固定化が図られる。
7月のセルフSSオープンと同時にCAL愛車クラブを導入した平岡石油店(佐賀県唐津市)の平岡務社長は、これまでの取り組みと成果を発表し「約4ヵ月間で会員数が2,200件(65%が実働会員)に増え、ガソリン販売量は2.5倍、油外は1.5倍になった」と報告した。 とくに注目されるのが客層が女性中心に変化したこと、スタッフが自信を持てるようになったことで「SS全体が明るくなり、活気も出てきた」という。
このあと昨年12月にオープンした智頭石油のセルフOLE(鳥取市)を訪れ、実際のシステムの稼動状況を見学した。同SSの場合、会員数3,400件のうち2,400件が実働会員。
トータルカーケアシステム(TCS)を推進するキャル研究会のオールインワン・システムが、SSに着実に浸透しつつある。これをさらに推進・発展させたのが「愛車クラブ」だが、双方向型顧客管理システムとして、セルフSSにとってはとくに貴重な戦力になっている。
鳥取市内で昨年オープンしたセルフSSはすでに3,000枚の「愛車クラブカード」を発券したが、稼働率は75%を誇っている。同カードの強みは、①顧客接点の強化、②固定化、③多種目化-を統合的に推進する複合型顧客管理システムであることだ。
顧客との接点がセルフSSの悩みとされるが、計算機サイドに設置したカードリーダーに同カードをかざすと、店内カウンターの「顧客識別画面」に登録データが表示され、店内スタッフに連絡事項を伝達できるようになったため、こうしたな悩みは解消された。
しかも「カード保有者の75%が固定客」というように、3回の来店で毎月実施する抽選会にも参加でき固定化にも一役買う。入会時に電子メールアドレスを登録してもらうため、配信メールで来店を促すなど双方向型の顧客管理システムも強みだ。最終的にはオイル交換をベースに車検を獲得しTCSオールインワン・システムで車販、鈑金、自動車保険につなげるのが狙いだ。これも「メールが役立つ」とSSではみている。
特約店の目線でオートライフ事業化
先日、鳥取市で開催されたキャル研究会が関係者の間で話題になっている。
キャル研究会とは、オートライフ事業化を目指すSS企業の集まりであり、特約店の目線に立って事業化に取り組んでいるのが特徴。SSでのトータルカーサービスである車検、保険、車販、鈑金といった油外に関して、加盟料目的のものとは一線を画す。
SSは厳しい局面を迎えているが、元売を頼ってはいけない時代であることは周知のことである。そこで、SS自らの手によるシステムづくりが必要と考えた結果、スタートしたもの。
昨今、ハイブリッド車、CO2問題などから石油の販売量は縮小の傾向といわれており、SSの生き残りについて各方面からノウハウを売る業者が少なくない。ところが、多くのフランチャイズが商材を販売することに主眼が置かれて、加盟店の採算が必ずしも重要視されていたとはいえなかった。それは、期間内での中途退会が許されないなど、加盟する側にとっての不利な条件などが現実としてある。
キャル研究会は、平成十七年一月から活動を開始、口コミ中心で広まっているという。月額利用は拘束のないシステム月額契約、それにより解約も自由という。端末単位の課金ではないとあって、同一店舗内なら追加料金はなく複数台の導入が可能で、自宅のパソコンへの導入などの費用はかからない。
車販研究会は月一回程度開催、SSでのスタッフ研修も、状況にあわせて必要なときに実施する。
中古車販売のCALNETからスタートしたシステムであったが、トータルカーサービスを推進するためにオールインワンのシステム構築が欠かせなくなり、CALPIT(車検・保険)、CALBOY(鈑金)、CAL愛車クラブ(顧客管理)へと開発が進められた。
CAL愛車クラブはキャル研究会を契機に立ち上げられたLCLが開発したもので、セルフの最大の課題であった顧客との接点強化、会員化・固定化、多種目化の3つを統合的に実現するシステムで、アルバイトスタッフが無理なく油外販売を実現できるもので、特許を取得している。
現在そのシステムを導入しているセルフのSSでは、顧客の情報管理が容易になり、油外収益にそれが生かされ、昨年末のオープン以来、すでに二千人の会員カードを発行、八割近い稼動化が実現したという。
顧客情報は、氏名のほか、車種、車検時期、オイル交換などカーケア商品の交換時期などがデータ化される。
一方、顧客は来店時(給油時)に来店ポイントのため『愛車クラブ』のカードを専用機にかざす。すると、スタッフが見るパソコンに来店した顧客の管理情報が表示される仕組み。
すでに交換済みのものは、交換済みのマークが表示されるほか、その時期が迫っている場合にも分かるようなマークが表示される。自らが給油する顧客に対し、名前で声かけできるのはもちろん、メンテナンス履歴がパソコンに表示されるとあって、購入済みの御礼ができることでコミュニケーションがスムーズになるというわけだ。
さらに、顧客情報が詳細であるために、ポイントを絞った顧客への情報提供も行えるのだが、それはメールアドレスもデータとして管理できることで実現した。
こうしたシステムは、来客向けの画面が用意されており、それを見せながらの営業活動にも繋げられる。
例えば、バッテリーの交換や、タイヤの交換、あるいは車検時期などを迎えたと知らせ、交換や、車検を行っていることをPR。顧客が車検を受けずに、買い替えを検討していれば、車販へと繋げていく。
そして、そうした顧客対応のために、教育システムを用意したのがキャル研究会というわけだ。
今後のキャル研究会は今年七月二十日(金)から二十一日(土)、十月十二日(金)から十三日(土)、会場はいずれも鳥取で予定されている。
昨年12月にオープンした智頭石油のセルフ店、オーレ湖山(鳥取市湖山町東4-43)では、顧客情報を管理しながら、適切なアドバイスやサービスを行なうシステムを持つ。
昨今、フルサービスからセルフへの転換や、セルフの新規オープンが著しい。その中で、他との差別化を図るのは容易ではない。
オーレ湖山では一般に言われる、顧客が自分自身で給油作業をするSSではなく「顧客が自分の判断で油種・給油量を決めることができるSS」をセルフと考える『May I help you?』をサービスのコンセプトとするSSとしており、積極的に顧客と会話して、求められるサービスを提供するという。
顧客が給油の前に、エントリーカードを機械にかざすと、店内のパソコンに顧客の情報が表示されて、12ヶ所の無料点検、5ヶ所の無料補充(ラジエーター液など)がサービスされる。そして、1回当たり10ポイントが加算されて、30点で抽選券が発行されるのだが、店側のパソコンには顧客のメンテナンス履歴などが表示される。そして、交換済みのものや交換時期を迎えたものが、一目でわかるしくみとなっており、顧客への声かけには欠かせないツールといえる。
抽選については、当選番号発表をメールで知らせるサービスが行なわれ、お得情報も配信されるという。
油外の中心となるのは女性客であり、その層を集客する考えから、店内には『イタリアン・ソフトジェラート ダ・ルチアーノ』というカフェ(午前9時~午後7時30分)がある。メニューはソフトクリーム、カフェフロート、ホットコーヒー、アイスコーヒー、オレンジジュースがあり、ソフトクリームは本格的な味で人気が高いのだが、カーメンテナンスの間も顧客が、待ちやすい環境づくりに配慮されている。
また、顧客情報は車販にも生かされており、実績を残している。